平成22年6月定例会一般質問(平成22年6月)
○石和温泉管理事務所のあり方について
○行政評価等の行政改革に向けた取り組みについて
○ネーミングライツ(施設に企業が名前をつける取り組み)について
○他産業と観光の連携によるニューツーリズム等の取り組みについて
○高速無料化社会実験等に対応した観光振興について
○羽田空港の国際化に対応した外国人観光客の誘致について
石和温泉管理事務所のあり方について
山下政樹  昭和三十六年一月二十四日、山梨交通株式会社が石和町八田地内に職員の保養施設を建設するため、泉源としてボーリングを進めていたところに突如として温泉が湧出、このお湯が、近くを流れる幅一メートルの小川に流入したことによって、人々が小川に入り始めると、連日連夜のごとく人々が押し寄せ、急遽川幅を十メートルに拡張し、この地が、仮称「青空大浴場」と呼ばれた石和温泉郷の始まりであります。地域住民また山梨県民の多くの方々が驚いた瞬間ではなかったでしょうか。
 私が生まれたのが昭和四十一年でありますので、当然、その当時の様子を知る由もありませんが、当時の写真、また当時のことを知る方々にお話を聞く限りでは、それは驚き、また地域の活力になることを予測したと、多くの方々が喜びに沸いたと伺っております。
 それから本年で湧出五十周年を迎えようとしています。その間、多くの先人の方々の努力と県当局の御支援のもと、本日まで全国的に有名な温泉郷として成長を遂げることができました。
  しかし、この五十年を振り返ると、温泉の湧出により、地域を二分する出来事もあったことは事実であります。湧出後は、新聞、ラジオ、テレビ、週刊誌等において報道され、一躍全国的に有名になったと同時に、地元を含め県内外から五十四件もの掘削申請が出され、県においては、全国の温泉地における泉源保護についての調査が行われた結果、乱掘による泉源の枯渇をおそれ、泉源保護のために、温泉湧出以前に早期の申請があった十七件のみに許可を与えるものでありました。
 そこで、許可を得た申請者は、石和温泉郷開発同盟会を結成し、公営による給湯を受けることを最良の方策として県営温泉の設置を陳情し、県はこれを受け、温泉保護のため県営による給湯方式を始めたのであります。また、掘削の許可を受けた十七件も、温泉が湧出したことにより、温泉旅館を次々と開業したのであります。
 そして現在、厳しい経済状況の中、石和温泉郷は新しい時代に入ろうとしています。これまでの団体旅行の形態から、少人数単位へと変化し、海外の方々を含めた多様化するニーズをいかにして取り入れていくか、変化を求められている時代に入りました。
 そこで、先ほどよりお話しさせていただいた、県が管理する石和温泉管理事務所であります。管理事務所が設置されてから、本年で四十八年が経過しました。
 地方公営企業には、CSR(企業の社会的責任)を果たすことが強く求められています。企業局ではこれまで、電気事業の収益でミレーの絵画を購入するなど、県民福祉の向上に寄与してきております。
 温泉事業についても、見て、感じて、触れていただく施設にするなど、時代の変化に対応した取り組みが必要であると考えます。
 半世紀を迎えようとしている石和温泉管理事務所を今後、どのように時代の変化に対応した施設にしていくのか、県のお考えをお伺いいたします。
小林勝己公営企業管理者  ただいまの御質問にお答えします。
 県営温泉事業につきましては、昭和三十八年十二月から四十六年間にわたり、石和・春日居温泉郷の旅館などに温泉を供給してきており、地域の観光振興や温泉資源保護の役割を担ってまいりました。
 この間、受給者への安全で安定した温泉供給のため、保温効果があり、耐震性にすぐれた送配湯管への敷設がえを計画的に行っており、平成八年度には源泉配湯総合管理システムを導入するなど、施設の改良を行い、近代化、効率化にも取り組んでまいりました。
 また、平成十四年度には、六本目となる源泉を掘削するなどの対策を講じてきたところであります。
 今後も、引き続き、必要な整備を進め、施設のあり方などについても研究するとともに、受給者、地元市及び関係機関と連携しながら、石和・春日居温泉郷の持続的発展に寄与してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
山下政樹  大変前向きな御答弁もいただいたんですけれども、ちょっと一つ細かいことをお話しさせていただきます。
 実は、県の職員録を見ると、企業局の総務課の中に経営企業担当というところがあって、職員録を見れば、そこが企業局の経営計画、温泉事業の運営管理、地域振興事業の企画等と記されているわけですね。具体的に、職員録に書いてあるから、すべてそういうものだとは思っていません。
 ただ、今言うように、この質問をするにも、事前に管理者ともいろいろお話をさせていただいております。その中で、時代というのは当然変わっていく。管理事務所というものが、ただ単に管理だけをしていればいいと、要するに今言われた中のものは、すべて施策をして、ただ単に出てくるものだけなんですね。
 僕が質問の中で言わせていただいたように、時代はやっぱり変わってきている。草津の湯畑、皆さん、御承知だと思います。やっぱりああいうものを一つイメージしていただいても、温泉というのは、ただ単に入るだけのものではない。やっぱり見るもの、そしてさわってみるもの。ただ単に管理するだけではなくて、そういう施設もつくっていく。そういうことも一つ、僕は大きな考え方ではないかなと思います。
 変な話ですけれども、進化論を唱えたダーウィンがよく言っていました。この世に生き残る生き物は、最も強いものだけが生き残るのではない。最も頭のいいものが生き残るのではない。それは変化に対応できる生物だという。
 やっぱり時代も変わってくるように、管理事務所のあり方というのも、ただ単に管理するのではなくて、そういったお客様に対して、来ていただいたお客様に、この温泉地というものがどういうものなのかということを地元と一緒になって取り組む必要が、私はあるかと思いますけれども、ひとつ御所見をいただきたいと思います。
小林勝己公営企業管理者  ただいまの御質問にお答えいたします。
 議員御指摘のとおり、時代の変化に伴った管理事務所のあり方という御指摘でございますけれども、見て、感じて、触れていただく施設といった視点はいかがかということだと思いますけれども、基本的には、石和温泉管理事務所につきましては、四十六年間、給湯を行ってきているという歴史的なことがありますけれども、第一義的には、先ほど申し上げましたように、良質な温泉をきちっと確保して、旅館などに供給していくという、十分、御承知だと思うんですが、そういったことをやって、きちっと維持管理をしていくという第一義的な要諦がございます。
 議員御指摘のとおり、先ほど来、見て、感じて、触れていただく施設といった視点も、基本的には大事な視点だと思います。ただ、施設を開放していくときには、見学者等の安全確保、それから温泉のところへ足を踏み入れるということになりますと、温泉の衛生管理といった課題等もあるかと思いますけれども、そういったさまざまな点から研究してまいりたいと考えております。
 また一方、議員さんのほうから御指摘ありましたように、CSRといった視点もございますけれども、今まで、地域観光振興といった点につきましても、地域の関係団体と連携しながら、イベント等を打ってきた経過等もございます。あわせて御報告させていただきたいと思います。
 以上でございます。
山下政樹  五十年という、本当に節目を迎えようとしている年が、もうすぐ来ます。我々としても、石和温泉観光協会としても、五十周年というものを非常に大切にしていく。そういうことを一つ頭に置いていただいて、ただ単にやみくもに、こんな施設をつくれと言っているわけではないということを御理解いただきたいと思います。