平成23年6月定例会農政産業観光委員会会議録
平成23年6月27日(月)
(やまなし農業ルネサンス総合支援事業費について)
山下
 まず、農2ページのやまなし農業ルネサンス総合支援事業費ですが、事業ベースで1,300万円ですから、なかなか金額が高いことは確かなんですけれども、このやまなし農業ルネサンス総合支援事業費は昨年全体でどれぐらいの費用、ボリュームだったんですか。

山本農村振興課長 昨年のやまなし農業ルネサンス総合支援事業の事業費は、補助金ベースで4,000万円でございます。

山下 ということは、当初予算3,200万で、今度補正をかけて4,500万。昨年よりは500万、この段階で既にふえているということですね。
それで、先ほど簡単に説明していただきましたが、要するに、担い手の育つ高収益な農業の実現と魅力ある活力に満ちた農業の創設に関する施設整備だということは、はっきり言わせていただいて、全部ですよね。いろいろと各課でそれぞれ事業ベースとして盛っているにもかかわらず、ここで農業全体の担い手から始まって、施設の助成から、何から全体的なことへの事業に充てるという事業となっているので、その辺の区分けというのは、どういうふうになっているんですか。ほかの課の部分と農村振興課がやるこのルネサンス事業はどこがどう区分けされているんですか。何かダブっているように聞こえるんだけど。

山本農村振興課長 山下委員のご質問でございますけれども、ルネサンス総合支援事業ということで施策目標を掲げてございますけれども、本事業の施設整備の内容は4つのタイプに分けて認識をしております。
1つ目は、販路拡大という視点。これは多様な販路の開拓と流通体制の確立、あるいは地域農産物の販売強化を図るための施設整備に対するものであり、小規模直売施設とかを整備する。2つ目は、産地強化タイプということで、新技術の導入、生産体制の改善、特産品の開発という形で、それに対する施設整備を行う。3つ目は、高品質化ということで、オリジナル性の高い品質の農産物の生産等に対して支援をする。4つ目ですけれども、省エネルギーや環境保全という形の中で、新しい省エネルギー型の農業を展開する部分について支援をしていくことで、農業ルネサンス大綱を実現するための施設設備に対して支援を行うということで実施をしております。
他課の施設整備の中には、当然、果樹であれば果樹の施設、あるいは、このすべてのタイプについて国補事業の対象となるものも当然ございます。この事業は国補事業に採択されない規模の事業に対して、県独自として支援を行っていくということで、本来、これら4タイプについては、それぞれ国補事業対象事業として、よりきめ細やかに県が支援することによって、ルネサンス大綱の施策目標を実現していきたいという形で取り組んでおります。

山下 わかりました。いわゆる県単事業として、国補事業にはない事業の部分はどうしてもすき間が出てくる。そこの部分をこのルネサンス大綱で埋めていきましょうと、こういうことですよね。それで事業が当然いろいろと多岐にわたってくるよと、簡単に言えば、こういう話ですよね。

(農産物ブランド強化総合戦略実践事業費について)
山下
 その次に、今度は農5ページ、マル新で農産物ブランド強化総合戦略実践事業費です。新しいブランドだとか特産品などは、私が県議会議員になったころからずっと叫ばれている話ですよね。山梨県の桃、スモモなど、いろいろな農作物をブランド化させましょう、そしてトップの特産品にしましょうと、毎年の予算でこういう事業が盛られてきた気がいたしますけれども。一生懸命に特産品をつくろうとしているわけですよね。委員会をつくって、そして、バイヤーを呼んだりして、いろいろとやりましょうという話のようですが、まず、今までの事業と何が違うんですか。ちょっと教えてください。

小野農産物販売戦略室長  委員のご質問にお答えいたします。本県は日本一の生産量の桃やブドウがございます。しかしながら、県産ブランドとしての認知度といいますと、岡山の桃や、それから、長野の巨峰などといったブランドと比較しますと、なかなか認知度が不足しているんではないかと思われます。
今までも、特選農産物認証制度とか、それから農業団体と一緒に、桃フェアやブドウフェアという販促、消費宣伝活動などといったものを行ってきているわけですけれども、特選農産物認証制度につきましても、出荷量が少ないという課題がございまして、こういった課題を解決したいというのがこの事業でございます。

山下 細かい話で申しわけないんですけれども、委員会を設置するというお話のようですけれども、どんな委員の方々で、また、特選認証制度だけを議論する、あるいは全体的なことをやるんですか。ちょっと教えてください。

小野農産物販売戦略室長 確かにそのとおりでございます。特選農産物認証制度は県を代表とするトップブランドとして取り組んできたところでございますけれども、今後もトップブランドとしての機能を果たせるよう、充実、強化をしていかなければいけないという、そういう目的が1つございます。
また、それ以外にも、商品づくりとか、洋菓子等への多様な販路の拡大とか、情報発信の方策などといったいろいろなことが課題としてあります。こうした課題につきまして、国内外の市場動向や、いろいろな事業に精通する学識経験者、それから生産関係者、流通関係者などにご依頼申し上げて、また全国にいろいろなブランド化戦略を展開するわけですから、特に首都圏の方々を中心に依頼をしていきたいと思っています。
また、先ほど申し上げました、特選農産物の充実や強化等を中心に、商品づくり、その他販路拡大、情報発信などといった課題について、提案をお受けしたいと思っています。

山下 わかりました。毎年、本当に叫ばれていることなんですよね。1つ言えることは、いわゆる山梨県は桃とブドウの生産量が日本一だということで、山梨県の人はみんな知っているんだけれども、ほかの県の方々は知らない。そういうところでPR不足もあるのかも知れないけれども、確かに山梨県の桃もブドウも、全部が全部、同じで金太郎あめみたいなものじゃないわけですよね。当然、いいものもあれば、やや質の落ちるものもある。でも、全体的にやっぱり上げていくには、まずは上を上げるということになるんじゃないですかね。
それで、今度、特選品をつくって、少し戦略的にやっていこうという話なのですが、山梨県はどうしても単年度予算ですから、長期的な部分で継続性がないとか、いろいろと言われるかもしれませんけれども、大いにしっかり戦略をつくっていただいて。やっぱり、いいものはいいもので、きちっとそこでトップランナーで売るんだと。そして全体的な底上げもやるんだということを考えていただけるよう、実のある委員会にしていただきたいと思います。

(栽培試験費について)
山下
 最後に農8ページですけれども、これは予算にはあるんですけれども、予算に関する部分と、ちょっと離れるのかもしれない。
花卉のいわゆる鉢花系は、今度の大震災で大変厳しい影響を受けたわけですよね。ご存じのとおり、東北地方があのような状況ですから、もう市場はがたがたで、ランの花もほとんど単価がない状況、ましてや計画停電で、ハウスも電源を切らなければいけない。当然、県内では自家発電を持っているほど、大きく立派なところは、なかなか少ないわけなんですね、補正予算をつくっていく中で、当然、そういうことがわかっていたと思うんですが、この中にあまりそういうことの部分が載っていないんです。その辺は原課として、どういうお考えでいらっしゃるのか、ちょっと聞かせてください。

樋川農業技術課長 農8ページの予算についてでございますが、これは試験場の試験研究という課題の中で、花の生育の課題要因を長期的な視点で解明していくことが重要だということで、鉢花類等につきまして、非常に生産性を阻害している要因がございます。したがって、原因の究明と、それに対する対策という形で予算化しており、今回の震災と直接結びつけてということではございません。

山下 私の言い方がちょっと悪かった。これはこれで技術的な部分であるということはわかります。そうじゃなくて、この震災のこれだけ厳しい状況となっていて、なぜ予算編成もできないのかということなんです。逆に言えば、予算編成をしなくても、何か別のことで我々は一生懸命にやっていますというところがあったら、教えていただければと思うんです。僕は、予算的な部分で何かそういう措置があるのかなという思いもちょっとあったものですから。

田中花き農水産課長 花きの生産につきましては、節電対策等が非常に大きな問題になっております。特に大きな問題は、山梨の生産量が多いコチョウランは、夏の暑い時期に温度を下げなければならないんです。しかし、最近の花の出荷では、目的日に出荷して価格をとることが必要とされており、そういったケアをしないと、なかなかその日に出せないこととなって、非常に大きな影響になります。
つきましては、発電機器等を要するところは、先ほど話がありました、農村振興課関係の予算の中に盛ることで対応しています。

山下 実際の話、先ほどのルネサンス大綱の話や、先ほど言った県単の事業、やっぱり、こういうもので、このような部分を補っていくことも考えられるんじゃないかなと思っているんです。
私の地元も結構ランをつくっているんですが、地元の人たち全員が集まって、皆さん、大体JAからお金を借りていて、結局、収入がないものですから、金利の部分だとか、払っている期間を少し延ばしていただきたいといった金融面の問題について、たしか、県に要望されたと聞いております。震災でいろいろな部分で影響が出ているということは、当然、皆さん方わかっておりますから、ぜひともそういう市場調査をしていただいて、9月、また来年度の当初予算に生かせられるよう、努力していただきたいと思います。以上でございます。

(地場産業市場獲得支援事業費について)
山下
 それでは、2つほど聞かせてください。産7ページのマル新の地場産業市場獲得支援事業で、地場産業企業力強化支援事業費の3番のデザイン短期講座の開催で、ここに書いてあるとおりなんですけれども、もうちょっと具体的にご説明ください。

藤本産業支援課長 山下委員のご質問にお答えいたします。ここで、ご説明する地場産業市場獲得支援事業につきましては、1と2で2段分けにしてございます。1番目が地場産業ブランド海外戦略支援事業、2番目が地場産業企業力強化支援事業でございます。地場産業の繊維とかジュエリーなど、デザインが重要な要素となる産業につきまして、タイプを3つに分けて考えています。
まず1つのタイプというのが、オリジナルブランドを既に立ち上げて、販路拡大戦略等に取り組み、国内で成果を上げ始めている企業の海外への取り組みに対しまして支援をしようとするのが、1番の地場産業ブランド海外戦略支援事業でございます。それから、2番の地場産業企業力強化支援事業につきましては、繊維産業などに多いんですけれども、技術力はしっかりしていることが認められているが、ただ、他社や有名ブランドのブランド名を使って製品を出すOEMへ移行している企業とか、オリジナル商品の開発をしようとして取り組みを始めている企業に対して支援をしようとするのが、企業力強化支援事業でございます。タイプ3というのは、下請企業、従来の下請型生産を続けている企業ということで、この3つに分けまして、2つのタイプに対してそれぞれ1番と2番の支援を行おうとするものでございます。
この中では、具体的に個別の事業が6点ほど組み立ててございます。まず対象企業選定会議を行います。これは2番の地場産業企業力強化支援事業費についても共通しているものでございますが、意欲のある企業の中から、具体的な企業に対して、外部委員をまじえ、経営コンサルとか、中小企業診断士を委員とする選定会議の中で企業を選択しようとしてございます。それら選択された企業に対しまして、海外進出の可能性分析ワークショップとか、先ほどご説明申し上げましたけれども、最後のデザイン短期講座、ミラノで短期講座を開講するという組み立てがしてございます。以上です。

山下 ずっと海外の地場産業の進出に向けて取り組んでいくという、1番、2番、3番と、それは十分わかります。問題は3番目なんですけれども、僕は逆にそこをもうちょっと説明してもらいたかったんです。要するに、20名の方々をヨーロッパ最大級のヨーロッパデザイン学院のミラノ校というところに1週間ぐらい短期留学をさせるということだよね。要するに、1週間なんだから、実際勉強するのは大した時間ではないんだけれども、そういうことをやりましょうと。じゃあ、具体的にこの1週間、どういう予定になっていますか。
僕が調べたところによれば、ミラノ校というところは、大体1年間とか3年間の計画になっているんですよね。相手はイタリア人で、英語でしゃべるわけでなんでしょうが、どういうふうにその1週間過ごさせるんですか。だってヨーロッパに行っても、行き帰りは間違いなく機中泊なんですから、中身はたった5日しかないですよ。その5日間でどうやって勉強するんですか。その辺を具体的にちょっと教えてください。

藤本産業支援課長 デザイン高度化支援、ミラノでのデザイン短期講座でございますが、講座そのものを7日間の講座で設定してございます。講座の開設期間につきましては、対象と考えております、織物、ジュエリー、伝統工芸などの事業者と、事業を構成する段階で相談、協議をしてございます。そんな中で出てきた話が、小規模企業とか個人事業主が多く、職人の方あるいはデザイナーの方が長期間にわたって海外へ出張、派遣されるということはなかなか難しいというお話がございました。受け入れ先である、IED、Institute Europe Design という学校でございますけれども、ここで最短で一定の成果が得られる期間はどのくらいであるかという相談もした結果、最低で7日間。この7日間というのは、みっちりスケジュールが組んでございます。最初の1日目がオリエンテーションやイタリアのデザインの基本的なことを学ぶ日でございます。残り6日のうち5日間はワークショップを予定しております。このワークショップは講義を一方的に聞くだけではなくて、参加者、生徒が参加しまして、それを一緒になって検討して、物をつくり上げていくワークショップでございます。このワークショップに、ミラノに持ち込むものにつきましては、あらかじめ国内でワークショップを開いて、デザイナーをまじえた総合プロデューサーを2名招聘してございます。この人たちとともにワークショップを経て、2月ごろに予定しているわけでございますけれども、ここのミラノのIEDへ行ってまたワークショップをするというふうに考えておりますので、決して7日間で不足するということは考えておりません。以上です。

山下 これは、多分、472万円ですから、単純に20名だと、1名に与える金額が20万ちょっとなんだよね。ということは、当然、渡航費は自前持ちで、1人頭20何万円というのは、授業料だけに充てるということなんだよね。ちょっとその辺の経費の部分を教えてください。

藤本産業支援課長 このデザイン短期講座につきましては472万円でございますけれども、内訳は、講座開設をIEDというデザイン学校に委託します、この講座開設費が432万円となっています。山梨県の地場産業である繊維、ジュエリー、伝統工芸等を対象としたカリキュラムを組んでいただいて、7日間の講座を開設してもらう経費というか、今後、ワークショップの場で通訳が入りますので、通訳を含めた経費が432万です。それから、差額の40万円につきましては、県のデザインセンターから1名職員を派遣するということで、この旅費が40万円としています。以上です。

山下 今聞いていたら、基本的に渡航費は自前持ち、授業料だけを県のほうで持ってくれますよと、こういう話なんですね。僕は、正直言って、ぜひとも大いに外へ出るべきだと思っているんですよね。ただ、外へ出るにも、1週間という期間の中で本当に実のあるものができるのかどうなのか。確かに今言うように、企業が職員を休ませることができないこともあるんだと思うけれども、だけど、やっぱりそんなにちょろちょろやっていても、いいものが育つかどうかなんていうのはわからないわけですよね。逆に言えば、もうちょっとリミッターを上げて、グッドデザイン賞をとるとか、それなりの賞をとった人たちを限定して、そういう山梨県のトップランナーを1年間ぐらい留学させて、それで戻ってきてもらって、また新しい時代の流れをつくってもらうとか、新しいデザインを考えてもらうとか、そういうふうなことのほうが僕は実になるんじゃないかと。ちょろちょろ1週間だけ観光気分で行って、それで、学んできたというよりは、そういうことを僕はぜひとも考えるべきじゃないかと思います。答弁は結構ですから、もう予算も上がっていることですから、これを大いに今年やってみて、検証していただいて、来年度予算において、本当にそれがいいのかどうなのかよく検討していただきたいと思います。

(ものづくり産業海外展開・成長分野進出促進事業費について)
山下
 じゃあ、もう1問。産3ページのものづくり産業海外展開成長分野進出新事業、これもマル新で、この3つがワンセットになっている事業だと思います。
この事業は県単独、あるいは民間の人たちと相談しながら、こういう事業を考えたのか、それとも、JETROみたいなところと話をして、それで、そういうところと連携してやろうとか。後で答弁によって聞きますけれども、国の補助金なんかも結構あるわけですね。そこで、この事業をまず、つくり出していった過程というか、県が単独で考えてつくったんですか。それとも、JETROと絡んでやっているんですか。ちょっと教えてください。

内藤海外展開・成長分野推進室長 ただいまの産3ページのものづくりの3つの事業なんですけれども、このうちの2つ目のものが海外市場環境調査ということで、どんなことをすべきかというところを、JETROから紹介を受けた会社さんと相談をさせていただいた経緯がございます。一番下の100万円の事業につきましては、このような貿易海外展開に実務経験のある方を講師として招いたセミナーが必要ではないかということについて、これは県内のコンサル等々と相談した結果でありまして、そこについてはJETROさんとの相談ではありません。ですから、JETROさんと相談したと言えるものは、この2つ目の事業だけとなります。

山下 これも基本的にはやっぱりなかなか難しいと思うんですよね。何て言ったって、とりあえずは海外で市場調査して、それでやっていこうと。しかも、新分野で、今、向こうの国がどんな状態なのか、それが要するに、山梨県がやっている産業とマッチするかどうか、それを市場調査しながら、これからどういうふうにしていこうかと、今回が最初のきっかけづくりの話となるわけですよね。
ただ、皆さん方だって優秀だと思うんだけれども、やっぱり海外となってくると、実際の話、なかなか話は違ってくると思う。だから、僕はもうちょっとJETROのようなところと提携したほうがいいと思うんです。国の補助金でご存じだと思いますけれども、ローカル・トゥ・ローカルとかね。富士吉田が昔、15年ぐらい前に、繊維や、ネクタイで少ししたんですけれども、山梨県はそれ以降あんまり絡んでいないようです。富山県だとか、今、ローカル・トゥ・ローカルというのは、地域間交流支援事業と言って、かなりいろいろなことをやっているんですよね。医療とかといった、いわゆる地場産業だけではなくて、いろいろな形で海外とこっちのかけ橋になって、新しいものをつくり出していこうと。内藤室長さんは多分ご存じだと思うんだけど。やっぱりそういうものを最終的に目指しながら、こういう事業を進めていくという格好をとっていかないと、ただ単に、何にもなくやみくもに行って、調査をしました、それが出てきました、はい、こうでした、マッチングはだめでした、あとは企業さんがやることです、となってしまったら。やっぱり最終的に何がどうなってくるのかということをもう少し研究して欲しいんです。
市場調査も結構です。だけど、その次には何があるのか、その先ぐらいまで読んでやっていかないと。結局は企業間同士のやることなんだから、あくまでもその手前までしか県は連れていけないんだけれども、でも、あえて県が前を向いてやっていこうというんだったら、その辺の国の補助事業に対してひとつ考えながら、ぜひとも取り組んでいただきたいなということですけれども、感想だけで結構です。

内藤海外展開・成長分野推進室長 確かに委員がおっしゃるように、当方だけの知識、状況だけでなかなか進まない海外展開について、最適な状況、最適な環境を事業者さんに提供できるかという部分はなかなか難しい部分もあると思っています。
委員が言われました、JETROさんのほうで地域間交流支援事業を今年度14カ所、過去から続いているものも含めて、事業をやっておられます。この事業については、当方の産業が集積している地域と、海外の同様の産業が集積している地域の連携を進めて、共同開発とか、共同で市場開拓をしていこうというふうな趣旨が主です。
この事業の応募の条件といたしましては、基礎的に相手の地域とある程度の連携ができていて、そこと一定のビジネスの方向性が一致していることという部分が応募の条件になってございます。ここの部分のきずなというか、基礎的な部分が構築できれば、これはJETROの事業なんですけれど、3分の2までJETROのほうで出していただいて、3分の1程度が地元の負担ということになりまして、今後はそういう道にも行けるように努力していきたいと、そういうことでございます。

山下 はい、結構です。

平成23年6月定例会農政産業観光委員会会議録
平成23年6月28日(火)
(富士の国やまなし緊急観光振興対策について)
山下
 まず、本当は先ほどの予算のときに言えばいいんでしょうけれども、あんまり予算の支障になっては申しわけないと思いましたので。大変厳しい観光情勢になっているということは、だれもがわかっていることでして、国内の観光客も非常に落ち込み、特にインバウンド関係が非常に落ち込んでいるということですよね。
その中で、まず部長にいきなりお話を聞きたいんですけれども、富士の国やまなし緊急観光振興対策として、早々につくっていただきましたが、信玄公祭りのお金を持ってきたとか何とかってそんなことはどっちでもいいんです。ただ2,200万、3,000万弱ぐらい、これが本気で予算をつくって、要するに、緊急対策になったのかどうなのか。これからやるわけですから。僕は、行政が本気になっているのかどうかが、一番わかりやすいのは、やっぱり予算なんです。マルになったもの、バツになったもの、いろいろあるかと思いますけれども、財政当局にはどういう形で今回のお話をされたのか、部長まず、ちょっとそこからお話を聞かせてください。

後藤観光部長 3月11日の大震災以来、観光産業は非常に悲鳴を上げておられました。それを受けまして、早速、とにかく何ができるのかということで、庁内でもいろいろと検討しました。その中で、まず予算は出なかったのですが、4月後半に知事のトップセールス、それからプロモーション活動で中京、関西圏にそれぞれ観光キャラバンに出かけたということもやりましたし、プロモーション活動も行ってまいりました。そういう中で、第2弾として、夏から秋に向けて、これは次に取り組むべき課題ということで、信玄公祭りの中止に伴う既定予算を使わせてもらいました。
委員おっしゃるとおり、もちろん、事業は予算ありきでございます。ただその時点、その時点で、何をしていくべきなのかということにつきましては、庁内、財政当局も含めまして、いろいろと協議した結果ということでございますので、とにかく、我々の観光産業の回復についての熱意は、少しも変わってはございません。結果として、出てきた事業ということでご理解いただきたいと思います。

山下 観光部は頑張っているんだと思いますよ。多分、こういうこともやりたい、ああいうこともやりたい。だけど、なかなか財政当局がオーケーしてくれなかったという部分もあり、逆に言えば、熱意が足りなかった部分もあるんじゃないかなと僕は思いますので、とにかく大いに頑張っていただきたいと思います。
細かい話でちょっと申しわけないんですけれども、やまなし観光推進機構は3年ぐらい前に鳴り物入りで、観光業者みんなを集めて、山梨県の観光を一本化して、同一方向を向いて、走っていこうじゃないかというふうにつくって、前に県の観光部長だった野田さんが理事長に就任して2年たって、ここで代わる予定がもう一度留任になったということで、一生懸命やっていただいているのはわかる。その中で、2009年、10年の着地型商品の販売ということで、やまなし推進機構が独自に商品をつくりましたが、去年、今年の状況をちょっと教えてください。当然わかりますよね。

茂手木観光振興課長 やまなし観光推進機構におきましては、地域のNPO法人だとか、それから市町村、観光協会などを中心に企画されました着地型ツアーをブラッシュアップして旅行商品化するとともに、やまなし観光推進機構の専用ホームページで情報発信だとか、販売を現在行っております。これまでの取り扱った商品数及び参加者数ですけれども、昨年の平成22年度が78の商品で1,220人。本年度につきましては6月20日現在で、30の商品で558人となっております。以上です。

山下 もう21年度から23年度と、3年間かけてとりあえずやってきたということだよね。自分のところで独自で商品をつくってお客さんをとる。それはそれで全然構わない。残念ながら、去年の78本のうち、取り扱いが、取り次ぎだけとか、広告型だとか、いわゆる広告を載せただけだとかということで、私がいただいている資料の中では、ゼロというところも当然ある。それは今言うように、取り次ぎだから直接はやっていない部分もあるから。それにしても78本のうち、半分以上がゼロという数字です。
別につくることに対して文句を言っているわけじゃない。やっぱり大いに挑戦していくことが大切ですので、そこはよくわかる。ただ、なぜゼロだったのか。また、それほど多くなかった商品もある。そういうものの反省という部分ついて、やまなし観光推進機構から何か聞いていますか。

茂手木観光振興課長 地域のほうから、地域資源を活用しましてさまざまな旅行商品のご提案をいただいて、やまなし観光推進機構がブラッシュアップして商品化をしているという流れの中で旅行商品を組み立てているんですけれども、やはり、やまなし観光推進機構のPRというようなところで、なかなかコスト面でも限界があるということがございまして、ゼロというようなことが、残念ながら、多少出てきております。そういうものにつきましては、今後、着地型旅行商品をこれからもどんどん進めていく、推進していく、そういうつもりでおりますので、その中で人気のある商品をよく分析しながら、組み立てていきたいということで、やまなし観光推進機構とともに県も考えております。

山下 僕の今までの認識では、県の観光部はいわゆる頭脳ですよ。やまなし観光推進機構が手足だよ。僕のイメージではね。そういうイメージできているだけに、この観光型の着地商品をつくって、大いに連携しながらやっていこうと。問題は、その中にも幾つか成功した商品もあるんですよね。全部が全部、失敗したということじゃない。失敗は成功のもとなんだから。全部、成功するんだったら、そんなに苦労はしないんだから。失敗しながらも、やっぱり成功に向かって一歩一歩前に進んでいくというのが、それはやっぱり人生と同じだと思います。
その中で、市町村に対して、当然、商品はほとんど市町村がかぶっているわけですから、成功した商品を市町村に返しているのかどうなのか。県がこの着地型商品をずっと握っているの。そうじゃないでしょう。多分どんどん、次から次にいろいろなことをやっていかなければいけないんでしょう。この商品をどんどん市町村に流して、市町村に「やれよ」というような格好で促していかないと。別に県のほうで人数が多くて、実績がありますなんて、そんなことを言っても、だれも褒めてはくれない。その辺はどうなんですか。

茂手木観光振興課長 現在のところ、やまなし観光推進機構が取り扱ってきた着地型旅行商品の中で、運営が軌道に乗ったものにつきましては、一部、申し込み受け付けとか、代金の決済とか、そういった業務を地域にお任せしている状況でございます。今後なのですが、地域と連携しながら、着地型旅行商品のより効率的な造成、販売体制につきまして、さらに検討をしてまいりたいと考えております。

山下 観光というのは、先ほど言ったように、頭脳が観光部、そして、手足がやまなし観光推進機構、そしてまた、その手足となるのが市町村だと思っているんです。だけど、中には当然、市町村で単独でどんどんやっているところもあるけれども、やっぱり県の力をかりながら。
僕が、本会議でも言ったように、間違いなく県の観光部が司令塔ですよ。市町村がどんなにあがいてもできない部分もあるし、そういうところを県が指令塔となってやっていくということを大いにぜひとも考えていただきたい。その中で、先ほど、予算の中でも言わせていただいたんですけれども、インバウンドの中国や韓国などといった、去年の国別の比率はあるんですか。

古屋国際交流課長 昨年1年間、平成22年度の宿泊の統計になりますけれども、本県への宿泊延べ人数49万4,660人のうち、中国が23万8,450人ということで、率でいきますと、48.2%、これはダントツでございます。ちなみに、第2位が台湾、8万7,000人、第3位が香港、3万2,000人、以下、タイ、シンガポールという形でございます。以上でございます。

山下 半分近くを中国の方々が占めているということですね。ということは、ターゲットは中国に絞っていくということだよね。
先ほど、最初に言った言葉を思い出していただいて、ぜひとも、そういう意味で、部長、頑張っていっていただきたいんですよ。財政当局と一生懸命相談していろいろやっていただいているようですけれどもね。
とにかく、中国は徹底的なネット社会ですよ。口コミもなく、ポスターをちまちま張るなんていうよりは、とにかくネットなんですよ。中国の本土の人たちが日本のネットを見て、山梨県を検索することは、向こうはああいう国なので、規制がかかっていて、こんなことを言っては悪いけれども、旅行業者に聞けば、見られない場合もあるという話なんですね。だから、とにかく向こうにサーバーを置けという話が今出ている。そうすれば、黙っていても、向こうは中国語で日本の山梨県のことを紹介すれば、見られるようになる。だけど、どうも話を聞いていると、庁内でなかなか思うように前に進んでいないという話があるんだけど、その辺はどういう取り組みをしているのか。

茂手木観光振興課長 中国への情報発信のやり方はさまざまな方法があると思います。どんな方法が最適かということにつきましては、今後、十分研究をいたしまして、中国からの観光客の回復、あるいはさらなる増加に資するように対応してまいりたいと考えております。

山下 とにかく大いに頑張っていただきたいんです。なかなかあっちもこっちも多分できないと思います。たしかにポスターをつくったりするのもいいですよ。だけど、本当に実になることは少しお金をかけてやっていかないと、やっぱりいくら重箱の隅をつついても、本筋の核となるものに触れていかないと、観光客が戻るとか、山梨県のよさを中国の方々にわかってもらうことは、なかなか難しいと思います。北海道、沖縄、京都など日本にはいろいろなところがあるが、観光地はみんな競争している。その中で山梨を選んでもらうということですから、ぜひとも大いに観光部の努力を期待します。以上でございます。

(超電導を用いた電力貯蔵技術の見通しについて)
山下
 それでは、お昼も近いですので、少しだけやらせていただきます。先ほどちょっと小越委員が言ったように、蓄電池の関係は、僕は間違いなく、もっと早く進むと思います。30年だ、20年だなんて言っているかもしれないけれども、多分、国も挙げてこの研究に一生懸命になってくると思いますから、とにかくあんまりのんきなことを言っていないで、一生懸命やっていただいていますから、頑張って準備を進めていただいて、何とか補助金が持ってこられるように頑張っていただきたいと思います。
それで、先ほどちょっと小水力の話が出ていたんですけれども、確かになかなかコスト的に厳しいという部分は、だれもがわかっている。位置にもよりけりですよね。いいところもあれば、悪いところもあるわけです。委員長がいて言いにくいんですけれども、25日の土曜日の毎日新聞ですかね、毎日じゃないのもありますけれども、北杜市が丸紅と組んで、小水力の3カ所を建設する用意がありますという記事が載っていた。要するに、民間が出てくるということは、単純に言えば、商売になるということだよね。この記事を多分ごらんになっているかと思うんですけれども、この記事を見て、まずちょっと感想を聞
かせてください。

仲山電気課長 小水力につきましては、やはり身近なところで、そこの水の権利に近いところにある人が開発をしていただいて、その近くで使っていくというふうなことが1つの大きな目的と考えます。採算性につきましては、やはりそこの場所でどのぐらいの発電量が起きるかというものを確認して、しっかりとした計画を立てて、採算性を確認してから取り組んでいくというようなことで、利益を少しでも出せるようなところを優先的に開発していくということがされています。

山下 98カ所つくって、先ほど20何年までに20カ所つくりたいという話がちょっとありましたけれども、これも基本的には市町村がやっていくということになるわけですよね。ということになると、県は当然、市町村に対して、補助を出したりすることはあるんですかね。

仲山電気課長 企業局として補助を出すということはなかなか組織的にはできないところがありまして、企業局とすれば、支援室の計画をしっかり支援するということで取り組んでいきたいと考えています。

山下 まだ先の話ですけれども、国は自然再生エネルギーの法案をということで、いよいよ買い取りをと。実際の話、水力の値段と太陽光の値段は大分値段も違うようですけれども、今の状況でいけば、その法案はかなり実現可能する雰囲気が非常にあり、法案が通りそうな方向ですよね。そうなってくると、やっぱり山梨県としても、大いにその法案をにらみながら、ある程度、政策も考えていかないといけないんじゃないかなと思うんです。その点でぜひとも、98カ所が全部、多分立地がいいとは言えないと思うんです。あくまでもこれは基点として、市町村から上がってきたものだとか、そちらのほうで、ここがいいだろうと決めているだけの話ですから、本当にそこが実現可能かどうかは別問題なわけですね。
ただ、1つ言えることは、せっかく98カ所やったんですから、実現可能だという部分を、市町村とよく研究していただいて、とにかく民間の活力も使ったりして、今言うように、補助金はないわけですから、それだけやっぱり市町村と民間がどれくらい頑張れるかという話になるかと思いますから、大いに頑張っていただきたいと。以上でございます。

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