平成19年6月定例会・土木森林環境委員会会議録
(環境科学研究所費について)
山下
 「夏季の高温環境と心理的ストレスによる健康影響と熱中症警報システムの構築」ですが、これはシステムか何かを研究してつくるのですか。

後藤森林環境総務課長 これは環境科学研究所の研究内容です。人間が夏季の高温環境にさらされることにより、心理的ストレスを受けたときの体の抵抗力に与える影響を解明する研究ですが、具体的には、動物のモデルを使用して、高温環境等で健康問題、いろいろストレス等が生じる場合の体の抵抗力の変化を、神経系などの測定により調査するものです。
また、甲府盆地地域でのヒートアイランド現象と熱中症との関係の把握です。これは全国的にも都市部で生じますが、特に夏季の甲府盆地で、熱中症患者が出た場合の地域的な緊急搬送データ等を解析しまして、もちろん直ちにそういうシステムができるということではないですが、可能性として、熱中症の警報を関係者、病院等にタイムリーに発信できるシステムの構築に資するためのデータ集めや研究を行おうとするのが研究所の今回の課題です。

山下 一生懸命いろいろ研究していただくのはいいのです。つまるところ、研究していって、どこに行き当たるのかということです。最初のストレス関係については、健康の事ですから、研究所がなかなか難しい研究をしているということがわかりました。それはしようがないとして、熱中症の警報システムの構築ですから、今言われるように、だれか倒れたらすぐにだれかがボタンでも押せば、この人が熱中症だから救急車がすぐ来るといった話ですか。そこがよくわかりません。

後藤森林環境総務課長 研究として今考えているのは、各小・中学校等の百葉箱に、温度計等を設置して、どの程度甲府市内で夏季の熱中症を生じる気候が出るかをまず確認します。それから、今後に向けて、どういう形で病院等、関係機関に周知できるかという警報の連携システムがどの程度とれるかということを研究していく基礎研究的なものです。

(生活衛生環境対策費について)
山下
 「ごみダイエットアクションやまなし」について、今、世間ではノーレジ袋、マイバッグという話で一生懸命ですが、これは要するに、ノーレジ袋、いわゆるレジ袋を少しでも減らしていきましょうということだと思います。
研修会の開催はいいとしても、推進団体の行う啓蒙活動に対する補助とありますが、推進団体は事業者ですか。対象はどういうところですか。
佐野循環型社会推進課長 ノーレジ袋推進事業について、県では従来から3Rとか、ごみ減量化のための施策として、排出抑制という観点から普及啓発に取り組んできました。
容器包装リサイクル法がことし2月に改正され、本来法定で報告しなくてはならない事業者は、50トン以上のレジ袋を使っている大手ですが、県内では、中小のスーパーなどでも、熱心に取り組みが行われています。
また、消費者や経済団体、あるいは市町村においても、それぞれごみの減量化という
観点から取り組みが熱心に行われています。このように、気運の醸成が図られていますので、県としては、まずは研修会を行い、その研修会の中で、熱心に取り組んでいる皆様にお集まりいただいた中で、気運がさらに盛り上がり、事業者のみならず、消費者団体や経済団体、さらに市町村を巻き込んだ形での検討団体の設立が促進されればと考えています。

山下 事業者をみんな集めてきて、研修会を持って、団体をどういうふうにしていくか、推進していきましょうという話になるわけですよね。では、ただ単に向こう任せ、会議任せというわけにもいかないでしょうから、ある程度、どういうふうに向かっていきたいのかという方向性も、当然県はある程度は持っていなければいけないと思います。ただ単に業者に好き勝手なことを言わせておくわけにもいかないでしょうから、その辺はどういう方向性を持っているのでしょうか。

佐野循環型社会推進課長 本県でのノーレジ袋推進の効果的な方策については今後の検討課題ですが、今、県内ではマイバスケットの普及とか、マイバッグのような、消費者が持っていきまして、レジ袋要りませんという活動も行われています。また、経済的な手法としては、レジ袋を有料化する方法も考えられます。奨励的な手法としては、レジ袋は要りませんと言った方を割引するとか、ポイントを加算するといった、いろいろな方法が考えられます。ただ、レジ袋削減といっても、マイバッグの利用により、消費者の皆さんがレジ袋は要りませんという活動も必要ですので、そういう方法も含めながら、一番有効な方法とすれば、有料化という経済的な手法が考えられると思っています。

山下 結局、将来そういうものにこのお金がどんどん積み上がっていって、最終的に一生懸命な事業者には補助金を出しますみたいな話になっていくのかと思ったものですから、県はその辺を視野に入れながら、事業者と研修会を行って、方向性を見出していきたいのかということをお聞きします。

佐野循環型社会推進課長 検討会の中での考え方としては、今言ったこともありますが、一番大きな課題は、県民の理解をいかに得るかということにあります。要は、例えば有料化と申しましても、経済的負担を伴いますので、県民の理解を十分得なければなりません。したがいまして、県としては、県民の理解を得るための活動に対する支援という観点から努めていきたいと考えています。

(環境日本一やまなしづくり推進費について)
山下
 わかりました。今言ったように、何となく名前がノーレジ袋と聞くと、何となく片方過ぎてしまって、結局はマイバッグなども含めながら推進していかないと、ただ単に事業者のためにレジ袋を減らすために補助金を出すのかという話になってしまいますから、もう少しタイトルを変えたほうがいいかもしれません。
次に、環境日本一やまなしづくり実践活動推進費について、まず、この補助金制度の内容を教えてください。

佐野循環型社会推進課長 市町村に対しては、従来、環境日本一やまなしづくり推進費補助金により、いろいろな環境保全活動の直営のソフト事業に対して支援を行ったところです。そうした中で、ごみは市町村が収集の主体ですが、そうは申しましても、減量化については県民、民間事業者が連携して、それぞれの役割を果たしていかなければいけないということで、今回、民間団体のごみ減量化、地球温暖化対策、環境教育等の取り組みに対しても助成しようと創設したものです。

山下 民間団体というお話ですが、実際、確かやまなし環境財団というところですね。財団の民間団体への支援はどういう状況ですか。

佐野循環型社会推進課長 現在、民間団体への助成制度としては、県直営ではありませんが、やまなし環境財団が基本財産を活用して、例えば美化活動やリサイクルへの取り組み、自然保護など、小規模な地域での環境を守る活動に対して助成を行っています。1つは、スタートアップ事業と申しまして、事業を始めましょうという団体へ助成することです。
もう1つは、ステップアップといいまして、ある程度活動が活発になるように支援することです。平成18年度では、この財団からの助成としまして、スタートアップが4団体、53万8千円、ステップアップが25団体、275万9千円が助成されています。

山下 確かやまなし環境財団に県からお金がいっていて、その運用利息で今言ったお金が若干出てきているはずですね。要するに、やまなし環境財団は、今言った53万8千円と275万9千円を、どんなところに助成しているのですか。

佐野循環型社会推進課長 例えば環境美化を推進する団体や清掃、花を植えるなどの団体、さらに自然保護団体があります。また、いろんな実態調査を行う団体やリサイクルに取り組む団体、廃油をBDFという燃料に活用するような普及啓発に取り組む団体に対して助成を行っています。

山下 BDFは、地元の笛吹市で一生懸命やらせていただいています。当然いろんなことをしてもらいたいからということだと思いますが、民間団体への補助金制度をつくった最初のきっかけはどういうものだったのでしょうか。今は環境問題がすごく出てきていますが、最初はどんなねらいだったのですか。

佐野循環型社会推進課長 環境財団の助成につきましては、自治会や市町村単位で、狭い地域で熱心に活動している方々を財政的な支援を含めて県が支援していこうという趣旨で実施しましたが、今回、新たにご審議いただいています予算については、もうちょっと全県的な波及効果というか、山梨県内での環境保全活動につながるようなものをねらいとしています。
また、そのことによって、県民、民間事業者、民間団体などの実践活動が活発になって、最終的には県内のごみの減量化とCO2の削減に具体的につながっていくような活動に助成していきたいと考えています。

山下 今までは市町村が中心だったけれど、今度は民間などに広げていこうということですね。では、県はどのように制度を周知していきますか。

佐野循環型社会推進課長 ホームページ、報道媒体、各種行事を通じて、また、いろいろ民間団体や市町村と協同してキャンペーンなどを実施する場合もありますので、そうしたところでも十分広報していきたいと思っています。
また、市町村や関係団体などを対象とした新たな事業ですので、今までは環境財団が民間へ実施していましたが、今度は県が直営で行います。そういうこともありますので、市町村や民間団体に対する説明会なども開催して、周知の徹底を図っていきたいと考えています。

(造林費について)
山下
 低コスト間伐システム推進事業費について、またシステムと出てきますが、システムをつくるのですか。

岩下森林整備課長 間伐を進めるのは、森林の機能を高めるという面で必要ですが、あまり進んでいない理由の1つは、道が入っていないということです。道を入れるには、これまでの林道規模では、1メートル当たり1万円以上かかるということから、なかなか進まなかったこともあり、これを安く、低コストで開設できるようなものをモデル的にやっていきたいということです。
山下委員 要するに低コストでやりましょうということですから、民間事業者か何かを呼んできて、いろいろやるということですか。今までは1万円だったものをもっと安くできるように、みんなで集まってきて、「あなたのところでは幾らでできるのか」といったことですか。

岩下森林整備課長 低コスト間伐の作業については、ここ数年、大橋式という、1メートル当たり3千円程度で開設できる作業道の技術ができつつあるということで、今回モデル的につくることによって、それを他の県内全域に普及していこうと考えています。

山下 推進事業費の補助金ですから、それをどこかの民間会社がやろうとするものに対して補助するということでしょう。その会社はどんな会社ですか。

岩下森林整備課長 この事業は大きく2つあり、1つは、簡易な作業路を開設する技術を持った人を養成、育成するというものです。また、将来、道を入れてやれば間伐が進んだり、あるいは間伐材が出てくるという林をモデル設定して、先ほど言いました技術を研修で学んだ人たちがそういうところで道をあける場合に、その森林所有者、もしくは、作業路を設ける事業体に補助するものです。

山下 補助金を出す会社は、もう決まっているのですか。

岩下森林整備課長 まず技術者を養成して、その後に、モデル林は、県下に何カ所かまとめて設定しますが、これからそういう技術者の中から選定しますので、今の時点ではまだ決まっていません。

(温泉のガス事故について)
山下
 渋谷で、温泉の天然ガス事故がありました。私も地元が温泉地ですが、山梨県の温泉の中で、ああいった天然ガスが含まれている温泉はかなりあるんですか。

相沢みどり自然課長 天然ガスについては、温泉法の対象となっていませんので、具体的なデータは持っていません。しかし、温泉施設であのような人命を失う事故が出たことにかんがみ、先週末に、各温泉・源泉所有者に対して、注意喚起の指導をしたところです。
また、山梨県内においては、我々が知っている範囲では、いわゆる営業的に成り立つような天然ガスを含んだ地域はないと理解していますが、文献、あるいは県内の識者等の意見を聞いたところ、量の多少はありますが、天然ガスは、有機物が腐敗して出てくるものですから、どの地域でも出てくる可能性はあるということです。そこで、主に、地層的にどういうところで発生しやすいのかについて、実際に温泉や井戸を掘削している業者さんは、温泉を安全に掘るという観点から、過去のデータなどを把握している例が多いため、現在、意見を照会しているところです。そして、範囲が絞られたところで、速やかに調査を実施していきたいと考えています。

(廃棄物最終処分場について)
山下
 渋谷の事件も、掘削業者は会社に言ったけれども、管理会社から温泉施設
のユニマットにも言われていなくてと、実際天然ガスが出ていること自体も知らなかったようです。設備も、専門家に聞くと、あんな設置の仕方や機械の配置の仕方は考えられないということも言われています。
石和温泉の場合には、そんなに密接しているところがあるわけではないけれども、やはりもう一度よく照会して、掘削業者を含めて、現在の事業者をもう一度当たっておくことで、安全な温泉施設のサービスをしっかり提供できるのではないかと思います。利用客等から、「ここの温泉は大丈夫ですかね」などと質問される可能性もあります。石和温泉も含めて、山梨県の施設は大丈夫です。もし天然ガスが出ているとしたら、こういうふうにしていますというところも、観光立県を目指す我々とすれば、大いにPRしていかなければいけないと思います。そういうことを、県が最初に手を挙げて、全国で初めてやるということも、山梨県はたいしたものだという話にもなりますから、大いに頑張っていただきたいと思います。
次に、最終処分場の問題についてお伺いします。明野が着々と進んでいるという話はわかっていますが、私の選挙区の寺尾地区で、少しずつ地元の笛吹市から、土地を提供してもいいのではないかという話が出ています。まず現状についてお聞かせください。

樋口環境整備課長 5月18日に開催された峡東地区最終処分場整備検討委員会では、境川町上寺尾区から応募のあった最終処分場には、産業廃棄物と焼却灰や飛灰などの一般廃棄物の受け入れが可能で、15年以上の長期間埋め立てることができる管理型最終処分場を整備することが確認されました。
整備する処分場の概要は、埋め立て廃棄物として、明野処分場では入らない焼却灰、飛灰、不燃物残渣、スラグ、産業廃棄物は、14品目の計17品目となります。埋め立て期間は15年以上で、埋め立て容量は60万立方メートル以上です。うち、廃棄物は45万立方メートル以上です。面積は6ヘクタール以上です。
また、整備検討委員会では、処分場を選定するための適地基準が承認されました。具体的には、法律や県、市町村の条例等により、規制のある区域のほか、県や市町村等の開発計画や災害防止上の観点から、配慮すべき地域かどうかについて判断する基準ですが、この点についてもご承認いただきました。この適地基準を適用して、環境整備事業団が現地調査及び適地調査を実施して、上寺尾区の応募地が処分場として、この基準に適合していることを委員会に報告し、承認を受けました。最後に、適地基準を補完するため、地質調査や環境調査、施設概略検討を内容とする概況調査の実施が決定されました。次回は、この概況調査の結果をもとに、整備検討委員会で具体的な検討が行われ、建設候補地としての適否を判断していただくことになります。

山下 いずれにしても、着々と進んでいるということですね。私が承知している中では、山梨県を5圏域に分けて、5つの処分場をつくっていきたいという話もありました。
 しかし、先ほどの予算の中にもありましたように、ごみの分別を含めて、ごみの少量化に皆さんが一生懸命取り組んでいただいているおかげで、事業者も一生懸命頑張っていると思いますが、個人の方々にも頑張っていただいているので、ごみとして区分されるものが非常に少なくなってきて、最終処分に持っていく部分がどんどん減っています。計画当初の量や最終処分として埋立てられる量と比べると大分減っているはずだと思います。まだ数字的なことは先々の話ですから、なかなか答えにくいと思いますが、今、当初の予定の5圏域から比べたら、処分場をつくる量的な部分や箇所的な部分は縮小傾向にあると思いますが、5圏域の計画についてはどのようなお考えでしょうか。

樋口環境整備課長 処分場の埋め立て可能容量が一定であるのに対し、リサイクル等はますます進んでいくと思います。今は15年以上で決定していますが、これから正確に推定していく中で、リサイクル等が進み、この埋め立て期間が20年とか25年に延びることとなった暁には、今の5圏域を基本としつつも、将来的にはこの計画の見直しも必要であると考えています。

山下 県もそういう認識を持っていると思いますし、ここの部分は、大いに取り組んでいただきたいと思います。これは反比例してくる部分です。レジ袋を含めて、ごみの分別を一生懸命皆さんにやっていただくと、必然的にごみはどんどん減っていって、最終処分場に持っていくものがどんどん減っていきます。そうすれば、必然的に最終処分場を多くつくらなくてもいいでしょうという話になり、余計なお金を使わなくても済むことから、県の財政はよくなります。処分場は安いものではないわけですし、財政再建というのは、ただ単に土木事業などを減らすということではなくて、環境問題でも大いに財政再建に取り組むチャンスがあり、その力を生かすことができるという思いで、ぜひともやっていただきたいというのが、私の環境問題に対する執行部の皆さん方への1つのメッセージです。
 最終処分場が多いとか少ないということで言っているのではなくて、当初の5か所は確かにあの当時ならそういう考え方を持ったかもしれませんが、今はどんどん縮小傾向にあり、それは大いに見直していくべきだと思います。逆に言えば、寺尾区が非常に広大な面積を持っているところだけに、寺尾の人たちのお許しをいただけるのであれば、土地ももう少し広げて、ほかにつくる必要もなくなってくるのではないかということで、森林環境部1課1課の問題ではなく、環境行政に携わっている皆さんに大いに知恵を絞っていただきたいと思いますが、お考えを聞かせてください。

今村森林環境部長 私たちは、廃棄物減量化のための廃棄物総合計画をつくり、目標値も定めながら一生懸命取り組んでいるところです。最終処分へ回る廃棄物が少なくなれば、相対的に処分場は規模が小さいとか、期間が延長になるとか、いろいろなメリットが出てきますし、これに対する財源的な問題もありますけれども、社会全体のコストから見ても有効だと思っています。そういう意味も含めて、私どもは、まず減量化に取り組んでいくことが第一ですが、それでもなお埋める必要がある廃棄物はどうしても出てきます。これについては、科学技術の進歩があり、今まで埋めなければならないものが、また新たな研究によって、有効活用できるという時代がすぐそこまで来ていると思います。特に、7、8年で明野の整備から埋立てまでが終わり、その後、引き続き寺尾ということになりますと、これは15年、20年ということですから、30年以上向こうの話になるわけですが、技術の進歩は非常に速いと思いますので、こういう点も含めて、今後の計画といったものをよく考えていかなければならないと考えています。

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