平成18年9月定例県議会 一般質問・答弁要旨
山下 私は、自民党政和会の立場から、今定例県議会に提出されました案件並びに県政一般について質問させていただきます。
 「らしさ」という言葉をよく耳にいたします。日本人らしさ、男らしさ、山梨らしさ、自分らしさと、特質をはっきりさせた言葉であります。
 しかし、本当に「らしさ」という言葉の特質の意味を十分理解して発言しているのか疑問を感じずにはいられません。我が郷土山梨の山梨らしさは何でありましょうか。当然、人それぞれ考え方、感じ方は違うにせよ、大きくは変わらないのではないでしょうか。
 「山梨らしさ」の言葉に秘められた意味を探り、「らしさ」を追求する努力、「らしさ」の持つ言葉の重みと責任感、そして、山梨県民が期待する「山梨らしさ」を感じながら、近い将来訪れようとしている道州制の中、県民だれもが本県の「らしさ」を感じられるような県政運営が必要ではないでしょうか。
 山本知事におかれましては、就任以来、観光立県の確立を掲げ、観光部の創設など、本県の「らしさ」を目指した取り組みを進めてこられました。
 しかし、まだ山本知事の目指す「山梨らしさ」の考え方を全庁の職員が感じとることができず、旧態の慣例に縛られている感がいたします。
 山本知事におかれましては、明春の知事選へ再出馬の決意を表明されましたが、山本知事の目指す山梨らしさの実現に向け、勇気を持って新しい時代を切り開き、本県の新しい国づくりに邁進していただくよう大きく期待し、以下、質問に入ります。
 
1.利用見込みのない県有地等の売却について
山下
 初めに、利用見込みのない県有地等の売却についてお伺いいたします。
 国と地方は、平成十八年度末で七百七十五兆円に上る膨大な長期債務を抱えることになります。これは、日本のGDPの一・五倍に相当し、生半可な努力で解消できるものではありません。
 ことし七月に策定されました「骨太の方針二〇〇六」では、歳出・歳入一体改革が大きな柱となり、財政の健全化に向けたさまざまなメニューが盛り込まれました。政府が保有する資産の売却もその一つであり、一般庁舎・宿舎、未利用国有地等の売却・有効活用などに取り組むこととされています。
 さて、地方は国と比べると、財政状況がよいと言われておりますが、決してそのようなことはなく、本県を含めた小規模な県においては、大変厳しいことに変わりはありません。
 三位一体の改革に伴い、国庫補助負担金や地方交付税が大幅に削減され、今後も地方交付税のさらなる削減が想定されるなど、地方財政の状況は年々厳しさを増してきております。
 一方、県行政に対する県民ニーズは多様化しており、これに的確に対応していくには、相当の努力が必要と考えます。
 そのためには、事業の見直しなどによる歳出カットや税収の確保を図るだけではなく、県が保有する未利用土地を売却するなど、税外収入を含めた自主財源を確保していくことが重要であると考えます。
 こうした中にあって、ことし初め、元東京物産観光センターの跡地が、一般競争入札により、予定価格を上回る十七億八千万円余で売却されたと聞きました。
 さらに知事は、知事公舎・部長宿舎の売却の方針を示されました。
 このような取り組みは、行政のむだをなくし、歳入の確保を図るための第一歩であります。
 県の出先機関の再編などにより、ほかにも、利用されていない土地・建物があると思いますが、このような土地・建物を洗い出し、積極的に売却していくべきと考えます。
 中には、売却が困難なものもあると思いますが、貸し付けを行うなど、できる限り有効活用に取り組み、自主財源の確保に努めるべきと考えます。
 そこで、今後、行政財産を含めた県有地などの管理のあり方の見直しをどのように進めていくのか、そして、利用見込みのない県有地などの計画的売却・有効活用をどのように行っていくのか、御所見をお伺いいたします。

 山本知事 山下議員の御質問にお答えします。
 ただいまは、「山梨らしさ」という言葉に対する強い思いを披瀝されるとともに、私の観光立県「富士の国やまなし」の確立に向けた施策の推進に御評価を賜りながら、県政各般にわたり御質問をいただきました。
 また、私の再選出馬の決意に対しましても、強い御期待の言葉をいただきました。
 今後とも、県民の皆様の期待にこたえ、県民一人一人が幸せを実感できる山梨らしい郷土の実現に向け、職員と一丸となって、全力で取り組んでいきますので、一層の御支援、御協力をお願い申し上げます。
 初めに、利用見込みのない県有地等の売却についてであります。
 県の保有する土地・建物は、県民の貴重な財産であり、日ごろから効率的かつ有効な活用に努めているところであります。
 このため、組織の統廃合や業務の見直し等に伴い、行政財産としての用途を廃止した県有財産については、公用・公共的利用を優先するとの考え方を基本として、まず、県における他の公共目的への転用や、地元市町村等が行う各種公的事業への提供・貸与など、幅広い見地に立ち有効活用を図ることとしています。
 今年度も、石和保健所について、福祉施設として活用する地元笛吹市へ譲渡するとともに、小笠原保健所についても、中部横断自動車道建設事務所として使用する中日本高速道路株式会社へ貸し付けを行うなど、取り組みを進めているところであります。
 また、こうした活用が見込めず、将来にわたっても利用目的がない県有財産については、厳しい財政状況に対処する観点から、維持管理費の負担軽減と財産収入の確保を図るため、「県有未利用地売却要綱」に基づき、一般競争入札等により、民間への売却を行っています。
 現在、第二次行財政改革プログラムにおいて、利活用計画のない未利用地について、推進目標を定め、計画的な売却処分に取り組んでおり、東京物産観光センターや鰍沢の県営住宅跡地を売却したところであります。
 さらに、利用頻度の少ない知事公舎や空きスペースの多い部長宿舎についても、売却を進めていくこととしています。
 今後、行政財産・普通財産を問わず、県有財産の使用状況等について点検を行い、その状況を踏まえ、新たな財産管理の方針と具体的な取り組み内容を定め、これに基づき、未利用財産の売却推進や財産の有効活用に取り組んでいく考えであります。

2.少子化対策について
山下
 次に、少子化対策についてお伺いいたします。
 平成十八年版の「厚生労働白書」はその冒頭で、「我が国は人口減少時代に入った」としています。昨年、我が国が一八九九年に人口動態の統計をとり始めて以来、初めて出生数が死亡者数を下回り、総人口が減少に転じた年となりました。
 平成十七年の全国の合計特殊出生率を見ても、一・二五と過去最低を記録し、山梨県においても一・三一と、全国をわずかながら上回ったものの、五年連続最低を更新する深刻な状況にあります。
 各都道府県とも少子化対策に取り組んでおりますが、なかなか有効な手だてが見出せないのが現状ではないでしょうか。
 しかし、全国で軒並み合計特殊出生率が減少傾向にある中、平成十七年の対前年比が唯一上昇している県があります。福井県であります。出生率は一・四五から一・四七と上昇し、全国一位の沖縄県に続いて、二番目の高さを誇っております。
 先日、福井県の少子化対策についての新聞記事を目にしました。それによると、福井県の地域特性として、三世代同居率が全国二位と高い状況にあり、おじいちゃんとおばあちゃんが育児の手伝いができるため、女性の就業率も高く、共働き率も全国トップとのことであります。このような地域の特性に加え、延長保育や一時保育などの多様な保育サービスの充実、親の所得にかかわらず乳幼児医療費を無料にするなどの手厚い取り組みが行われているとのことでありました。
 福井県の出生率の上昇は、女性が子育てをしながら働きやすい環境にあるという地域の特性を背景に、多様な保育サービスの充実などが相まった結果と思われます。
 もちろん、福井県と山梨県とでは地域性や社会的条件などに違いがありますが、私は、少子化対策の重要なポイントの一つとして、「子育てと仕事の両立支援」があると考えております。
 そこで、本県の「子育てと仕事の両立支援」について、どのように取り組んでいかれるのか、知事の御所見をお伺いいたします。

山本知事 最後に、少子化対策についてであります。
 急速に進行する少子化の流れを変えていくためには、仕事と子育てが両立できる環境づくりが不可欠であり、地域・職場における両立支援のための取り組みを促進していくことが重要であります。
 まず、地域における取り組みとしては、多様な就労形態に対応する延長保育や休日保育などの特別保育、放課後児童クラブの実施箇所数の拡大や、本年度創設した県独自の助成制度も活用したファミリーサポートセンターの設置促進などを図り、「やまなし子育て支援プラン」に掲げる目標の達成を目指します。
 また、職場における取り組みについては、育児休業や子供の看護休暇制度の定着、短時間勤務制度の導入などの企業への普及を図るため、中小企業などの経営者や人事労務管理者を対象に子育て支援セミナーや講習会の開催、各企業への訪問指導の実施など、子育てしやすい職場環境づくりを促進しています。
 さらに、国への働きかけとして、子育て支援に取り組む企業に対する優遇税制の創設を求めています。
 また、次世代育成支援対策推進法では、子育てを行う労働者の仕事と家庭の両立を支援する雇用環境の整備を図るための「一般事業主行動計画」について、従業員三百人を超える企業に策定を義務づけていますが、それ以下の企業にも子育て支援の取り組みを広げる必要があることから、対象企業の拡大と計画公表の義務化を要望しています。
 今後もこれらの取り組みを着実に推進し、子育てしながら安心して働くことのできる社会の実現に努めていきます。
 以上をもって私の答弁といたします。その他につきましては、担当の部長等から答弁をいたさせます。
 
3.男女共同参画社会の形成に向けた学校教育について
山下
 次に、男女共同参画社会の形成に向けた学校教育についてお伺いいたします。
 少子高齢化の進展など、社会経済状況が急激に変化する中、男性と女性がともに個性と能力を十分発揮し、社会全体に新しい道を切り開いていくことが求められております。
 私も、このような男女共同参画社会の形成が重要であると考えておりますが、その推進に当たっては、男女の性差を認めながらも、お互いの立場を尊重し、協力していくことが前提ではないかと考えております。
 ところが最近、教育の現場において、男女平等の考えを押し進める余り、行き過ぎた取り組みも見られるようになってきております。
 二〇〇二年十月に、文部科学省所管の財団法人一ツ橋文芸教育振興会などが、日本・アメリカ・中国・韓国の四カ国の高校生それぞれ千人を対象にしたアンケート調査を実施しました。
 この中で、「女性は女性らしくすべき」という設問に対して肯定した割合が、日本の二八・四%に対して、韓国は四七・七%、アメリカは五八%、中国は七一・六%でありました。
 また、「男性は男性らしく」という設問についても、韓国は五四・九%、アメリカは六三・五%、中国は八一・一%の人が肯定したのに対して、日本は四三・四%と、四カ国で唯一、半数を割り込んだ結果となりました。確かに最近の若者は、「男性らしく」「女性らしく」が薄くなっているような気がしておりますが、これも行き過ぎた男女平等の考え方に基づく教育が影響しているのではないかと懸念するところであります。
 昨年、文部科学省が全国の幼・小・中学校に対して行った「男女の扱い等に関する調査」では、十六校に一校の割合で、思春期を迎えた小学校五・六年生が、体育時に男女同室で着がえを行っているという結果が出ました。また、三校に一校の小学校が、名前を呼ぶ際に男女一律に「さん」づけで呼び合う指導を行ったり、さらに四十六の幼稚園では、ひな祭りやこいのぼりについて、男女平等に反するとして中止していました。
 このように、日本で長く呼びならわされてきた男性は「君」、女性は「さん」という敬称や、ひな祭りやこいのぼり等の伝統文化を否定することは、国民が求める男女共同参画社会とは異なるのではないかと思うのであります。
 教育の現場における男女の性差に対する配慮不足が浮き彫りになり、男女らしさを否定するジェンダーフリー教育が批判を集める中、文部科学省はことし六月、「児童・生徒に羞恥心や戸惑いを感じさせるおそれも大きい」と指摘して、改善を求める通知を出したと聞いております。
 こうした中、本県における男女共同参画社会の形成に向け、小中学校において、どのような教育に取り組んでいかれるのか、お伺いいたします。
 
教育長 山下議員の御質問にお答えします。
 まず、男女共同参画社会の形成に向けた学校教育についてであります。
 男女が互いのよさを認め合い、一人一人が個性と能力を十分に発揮することができる男女共同参画社会を形成していく上で、学校教育の果たす役割は極めて重要です。
 このため、家庭科の授業で、例えば家族の役割について取り上げ、男女は互いの性差を認めつつも、人として平等な存在であることを指導しています。
 また、清掃や給食当番など学校教育全般で、性別による固定的な役割分担を前提にした活動が行われることのないよう、男女が協力して豊かな生活を営むことの大切さを指導しています。
 一方、全国的な調査結果を踏まえて、各市町村教育委員会や公立小中学校に対して、児童・生徒の心身の発達段階に沿わない行き過ぎた性教育、男女同室での着がえなどの是正や、社会的・文化的につくられてきた男らしさ女らしさなど、いわゆるジェンダーについての適切な教育を行うよう指導してきました。
 今後とも、学校教育でのさまざまな機会を通じて、男女それぞれのよさを互いに尊重しつつ、責任を分かち合う、真の男女共同参画社会が実現できるよう、男女平等教育を推進していきます。

4.特別支援教育の推進について
山下
 次に、特別支援教育の推進についてお伺いいたします。
 昨年十二月の中央教育審議会の答申を受け、国は障害児教育の基本的な考え方を転換して、これまで障害の種類や程度に応じて特別な場で指導を行っていた特殊教育から、障害のある幼児・児童・生徒一人一人の教育的ニーズに応じた適切な指導を行う特別支援教育へと転換を図ることとしております。
 こうした中で、さきの通常国会において、障害のある幼児・児童・生徒に対する教育を充実するため、学校教育法の一部改正がなされ、明年四月から施行される運びとなっています。
 今回の法改正の目的は、近年のノーマライゼーションの理念の浸透に合わせて、障害のある幼児・児童・生徒が、その持てる力を高め、生活や学習上の困難を改善・克服し、自立と社会参加を果たすことを支援するものであります。
 具体的には、障害種別ごとに分かれている盲・聾・養護学校の現行制度を弾力化し、複数の障害種別を教育の対象とすることができる特別支援学校の制度が創設されました。
 また、特別支援学校は、地域における特別支援教育のセンターとしての役割を担い、小中学校などの児童・生徒の教育に関して必要な助言や援助を行うことが、法令上、明確にされました。
 さらに、小中学校の通常学級に在籍する学習障害(LD)、注意欠陥/多動性障害(ADHD)等の児童・生徒を新たな指導対象に加え、適切な指導や、必要な支援を行うこととされました。
 こうした特別支援教育への転換に当たっては、障害のある子供の教育を取り巻く最近の状況の変化を踏まえ、必要な改善に向けて、大胆に取り組むことが重要であると思います。
 今回、盲・聾・養護学校の制度の見直しに当たっては、地域の教育的ニーズや地理的条件などに応じて、障害種別の組み合わせなどについては設置者の判断にゆだねられ、地域の実情に則した体制やシステムの構築が可能となったところです。
 本県も、特別支援教育の理念と基本的な考え方に沿い、よりよい教育環境の確立に向けて、現在の特殊教育が抱える課題の解決を含めた取り組みを強く期待するものであります。
 そこで、本県特殊教育の実情を踏まえ、特別支援教育の定着・発展を図るべきであると考えますが、具体的な取り組み状況についてお伺いいたします。
 
教育委員会委員長 山下議員の特別支援教育の推進ついての御質問にお答えをいたします。
 国の特別支援教育のあり方に関する調査研究の最終報告を受け、本県では、平成十六年度から検討委員会を設置し、今後の特別支援教育の推進方策について、検討を重ねてきました。
 その結果、本年度中には、県下すべての小中学校に特別支援教育にかかわる校内委員会を組織するとともに、校内支援を初め、外部機関との連携窓口となるコーディネーターを配置することとしております。
 また、各特殊教育諸学校が地域の支援センターとなって、教育、医療、保健・福祉等の関係機関と連携した協議会を設置し、障害のある子供たちへの支援体制を構築したところです。
 さらに、特殊教育諸学校が抱える諸課題を解決するため、本年六月には、特殊教育振興審議会を設置し、障害種別の組み合わせや通学区域の見直しを初め、児童・生徒が増加している「かえで養護学校」の増築などについて、審議をいただいているところです。
 今月中には答申をいただき、県教育委員会として、今後の特殊教育諸学校のあり方を決定し、特別支援教育の一層の推進を図ることとしています。
 今後とも、障害のある幼児・児童・生徒の自立や社会参加に向けた主体的な取り組みを支援するという視点に立ち、一人一人の障害の種別や程度に応じた適切な指導と、必要な支援を行っていきます。
 以上でございます。

5.県立博物館への集客に向けた取り組みについて
山下
 次に、県立博物館への集客に向けた取り組みについてお伺いいたします。
 県立博物館は、昨年十月十五日に開館し、間もなく一周年を迎えようとしています。初年度に見込まれた来館者十万人も七月に達成し、スタートとしては順調ではないかと考えておりますが、一般に、このような施設は二年目以降が大変重要ではないかと考えております。そこで、今後も多くの方々に来ていただくためにも、集客という観点から質問いたします。
 さて、博物館にとって重要なものは何か。もちろん、展示する内容ではないでしょうか。
 山梨県の故事来歴や最新の学術研究の成果を学ぶことができるよう、展示内容の充実を図ることは何より重要なことであります。
 しかしながら、それらも、多くの人に見てもらわなければ意味がありません。そのよさを多くの人と共有するものでなければ、価値も半減してしまいますし、せっかくの予算もむだになってしまいます。
 ことしの六月から七月にかけて、葛飾北斎の富嶽三十六景展が開催されました。すばらしい企画であったと思いますが、ポスターなどによるPRが不足していたのではないかと感じました。
 また、それぞれの企画展ごとのPRだけではなく、博物館の年間を通じてのスケジュールも周知不足であったと思います。
 山梨県を訪れる観光客のニーズや動向を踏まえた対応の必要性も感じました。
 例えば、私の地元、石和温泉には大勢の観光客が訪れますが、宿でゆっくり休む前に、短時間で回ってくることが可能な観光スポットに対するニーズが高い中、県立博物館はこうしたニーズを満たすのにちょうどよいところであり、このような観光客にターゲットを絞ったPRも考えられるのではないでしょうか。
 私としては、このようなPRに大いに力を入れていってほしいところではありますが、当然、予算的な制限があります。ボランティアの活用、施設運営費や人件費などの経費見直しにより、費用を捻出する自助努力も必要ではないかと考えております。
 来年は、大河ドラマの「風林火山」の放映や大型観光キャンペーン等の展開により、大勢の観光客が本県を訪れられることが期待されています。県立博物館としては、限られた予算の中で、一過性でない継続的な集客努力が必要と考えます。
 そこで、県立博物館への集客に向けて、今後いかに取り組んでいくのか、お伺いいたします。
 
教育長 次に、県立博物館への集客に向けた取り組みについてであります。
 県立博物館は、昨年十月の開館以来、最新の研究成果を生かした魅力ある展示の提供や、武田信玄公をテーマにした企画展の開催、参加体験、交流型博物館としての各種講座や県民参画事業の開催、博学連携のための学習教材の開発や県内学校の積極的な受け入れなどに取り組んできた結果、観覧者数も当初の目標を上回り、一定の評価をいただいているものと考えています。
 博物館は、一般的に二年目以降に入館者数が減少すると言われていますが、今後どのように入館者をふやしていくかが重要な課題となります。
 このため、県民の皆様に繰り返し利用していただくための定期観覧券を導入するとともに、県外観光客に対しては、今年度導入したクーポン券の利用促進に加え、新たに県内の旅館やホテル等に宿泊した方に対する割引制度の創設を予定しています。
 また、展覧会情報の効果的なPRも大切であることから、管理運営費の節減を図りながら、広報紙「交い」や「ミュージアム・インフォ」などの充実に努めていきます。
 さらに、県外からの観光客を誘致するため、地元観光団体等とも連携して、より積極的な広報活動を展開していきたいと考えています。
 今後とも、県立博物館が生涯学習の場として、また観光拠点施設としても引き続き利用されるよう、魅力ある企画展やシンボル展などを開催して、県外観光客の集客にも努めていきます。
 以上でございます。

6.平等川の河川改修について
山下
 最後に、平等川の河川改修についてお伺いいたします。
 「山崩え水は逆巻きて うまし田畑を押流し……」この歌詞は、本県の水害史上、最大規模となった明治四十年の大水害を中心として相次いだ洪水被害から復興するため、明治天皇が御下賜くださいました恩賜林を記念した歌の冒頭部分であり、大洪水が渦を巻いて押し寄せ、一瞬のうちに収穫を目前にした田畑を押し流した様子を歌ったものであります。
 明治四十年の水害では、特に峡東地域の笛吹川流域で多くのとうとい人命が失われ、貴重な田畑が滅失するなど、壊滅的な損害をこうむりました。
 現在の笛吹川は、これを契機に、重川及び日川との合流付近から下流へ整備したものであり、明治四十年以前は、石和町の甲運橋を経て、今の平等川沿いを流れていたものであります。
 さて、近年は、地球温暖化の影響でしょうか、全国各地で局地的な集中豪雨が頻発しており、近県では一昨年に新潟県、また本年はお隣の長野県で、とうとい人命や財産が失われる甚大な被害が発生しました。
 幸いにも、本県ではここ数年、大きな災害はありませんが、いつ起きるかわからないのが災害であり、心配されます。
 このような中で、治水効果を最も発揮する河川改修は、建設投資の減少により、事業費の確保がままならない状況となっておりますが、安全で安心できる社会を実現するためには、まだまだ整備が必要と考えます。
 私の地元を流れております平等川も、石和町地内は、護岸がおおむね整備が済んでおりますが、上流の春日居町地内はまだ整備されておらず、ひとたび大雨が降れば、浸水被害が懸念され、これまでも水防団がたびたび出動していることから、地元では、河川改修による治水対策に強い期待が寄せられています。
 河川は、私たちに憩いと潤いを与えてくれる地域の財産でありますが、川沿いを歩いてみますと、果樹栽培用の袋やビニールの散乱が目につきます。
 草刈りやごみ拾いなど川を大切にすることは地域住民が一丸となって取り組み、河川の改修等のハード対策は行政が対応すべきだと思います。
 そこで、行政が担うべき平等川の河川改修を今後どのように進めていくのか、お伺いいたします。
 以上をもちまして、私の質問を終わります。御清聴まことにありがとうございました。

土木部長 山下議員の平等川の河川改修についての御質問にお答えします。
 笛吹市内を流れる平等川のうち、国道二十号から上流の石和町と春日居町の境にある鍛冶屋橋までの間は、地域住民が川に親しめる河川公園の整備などとあわせ、改修工事が完了しています。
 しかし、春日居町地内では、河川の流下能力が不足しており、これまでにも平成三年九月の台風十八号及び平成十二年九月の集中豪雨による洪水で、多くの家屋が浸水の被害を受けています。
 このため、洪水被害の防止を目的に、鍛冶屋橋から上流約二・一キロメートルの区間について、平成十六年度に国庫補助事業の採択を受け、このうち約一キロメートルを当面整備する一連区間として、用地取得などを進めています。
 明年度には、下流より改修工事に着手することとし、厳しい財政状況下にありますが、コスト縮減等に努めなら順次整備を進め、住民の皆様が安心して暮らせる安全な生活環境の実現を図っていきます。
 なお、河川の草刈りやごみ拾いなどの愛護活動は、河川の流下能力の向上にも大いに役立ちますので、今後は、地域の皆様に土木施設環境ボランティアとして、積極的に参加していただけるようPRに努めていきます。
 以上です。


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