平成23年6月県議会定例会 一般質問
1. 行政評価アドバイザーによる外部評価について
山下
 明全会の山下政樹でございます。よろしくお願いいたします。
それではまず最初に、県版事業仕分けとも言われる行政評価アドバイザーによる外部評価について、お伺いをさせていただきます。
 県では、今年度のチャレンジミッションの一つに、この行政評価による事業の見直しを位置づけられるなど、これまで以上に積極的に推進されようとしております。
 昨年九月に開催されました県版事業仕分けでは、県側の説明を聞いた三名の外部アドバイザーが、「現行どおり」「廃止」「要改善」について、それぞれの意見を述べるのみで、事業に関して、執行部との議論は余り深まらなかったように見え、本当にこの制度で、現在、このまま進んでよいのか、大変疑問に思っております。
 そこで、この制度がよりよい制度となるよう幾つか提案をしながら、外部評価の見直しについて、県側のお考えを伺いたいと思います。

 (1) 外部評価事業に対する県の評価について
山下
 まず初めに、外部評価事業に対する県の評価についてであります。
 昨年度の外部評価結果を受け、本年度の予算で、建設業経営者研修会や海外派遣研修事業など、六つの事業が廃止され、その改善額は一千五百二十一万円でした。
 これらの廃止事業の成果に関しては、県議会に提出された主要施策成果説明書と外部評価で、県の評価が大きく食い違っています。
 例えば、(調書番号三八の)建設業経営研修会に関する県の二次評価には、「事業の目的である建設業者の資質向上は、本来、業界の自己責任で行うべきであるから廃止すべきだ」と記載してありますが、県の一次評価では、県の経費負担から考えて、非常にコストパフォーマンスが高い事業と、正反対の評価がされています。
 この事業は、チャレンジ山梨行動計画や昨年度のチャレンジミッションにも位置づけられた主要事業だと思いますが、もし、本当に二次評価のように考えているとしたなら、そもそもなぜ、この事業をチャレンジ山梨行動計画などに位置づけ、実施してきたのでしょうか。
 また、昨年度、県議会に提出された主要施策成果説明書・総合計画実施状況報告書の記載によると、「かつてない厳しい経営環境にある県内建設産業の活性化を図るため、経営力の強化などを目指す意欲ある建設業者の取り組みを支援した。これにより、建設業者の新分野進出事業が計画どおり順調に実施されるなど、建設産業の経営基盤の強化に寄与した」と、この事業による成果を強調していますが、二次評価のとおりとすれば、この事業は、建設業界が自己責任で実施すればよい、不要の事業だったということでしょうか。
 主要施策成果説明書・総合計画実施状況報告書は、地方自治法第二百三十三条第五項、そして本県で最初の政策条例である山梨県行政の全般に係る総合的な計画の議決等に関する条例第四条の規定に基づき、議会に提出された決算認定等に利用する極めて重要な報告書であり、法的根拠のない行政評価アドバイザー会議の資料とは比べものにはなりません。
 しかも、これらのチャレンジ山梨行動計画の策定や評価も、外部評価も、いずれも、県の司令塔である知事政策局が実施しているものですが、どうしてこのように評価が異なっているのか、まず、御所見をお伺いいたします。

知事政策局長 ただいまの行政評価に関する御質問にお答えをさせていただきます。
 昨年度の主要施策成果説明書・総合計画実施報告書につきましては、平成二十一年度の決算に係ります主要な施策の成果及びチャレンジ山梨行動計画の実施状況の概要について取りまとめをいたしまして、昨年九月の県議会に提出をさせていただきました。
 一方で、議員から今、御指摘をいただきました六つの事業につきましては、昨年の九月に実施をいたしました外部評価における意見を参考にして見直しを行いました結果、一定の効果は認められながらも、その意義が薄れているなどの結論に達しまして、廃止について検討するということにしたものでございます。
 外部評価を参考にいたしました行政評価の結論を出しましたのが十一月ということでございまして、報告書の提出の後でございました。したがいまして、同一の事業について、両者の内容が異なるということになりましたけれども、本年度提出をさせていただきます主要施策成果説明書、それから総合計画実施報告書につきましては、昨年度の行政評価の結果を踏まえた内容となりますので、そのように御理解をいただきたいと考えます。
 以上でございます。

(2) 評価のあり方について
山下
 次に、評価のあり方についてであります。
 昨年の県版事業仕分けでは、それぞれの事業を画一的に、「現行どおり」「要改善」「廃止」の三つに分け、わずか三十分足らずの議論の後、アドバイザーに結論を出させるという方法をとりました。
 しかし、評価対象事業は、予算額も事業目的も、それぞれ大きく異なっており、また複雑な制度もあることを考えると、果たしてこうした枠にはめることが必要なのでしょうか。
 行政評価アドバイザーみずから、それを認めていて、例えば(調書番号四〇の)児童生徒キャリア育成推進事業では、「事業の目的や方法自体がよく理解できなかった。よって正確には「評価不能」とすべきだと思うが、該当する評価区分がないので、暫定的に「現行どおり」とした」と記載しています。
 これからの社会を担う児童生徒のキャリア育成に係る事業が、よく理解できないまま評価されるというのはいかがなものでしょうか。
 もっと時間をかけ、十分、制度を理解した上で評価を行うとともに、結論についても、それぞれのアドバイザーが、機械的に決められた評価区分の中から選ぶという方法は改めるべきだと私は思います。
 また、本年度から、外部評価を実施した施策・事業について、外部評価結果を踏まえ、各部局で第二次評価を行うとのことですが、それぞれのアドバイザーの意見が「現行どおり」「要改善」「廃止」と、いわゆる三つ、三つ全部に分かれてしまった場合には、その事業をどのように評価して、どういうふうに見直しをすればよいのか、お伺いさせていただきたいと思います。
 こうしたことから、評価区分の設定を再検討することと、重ねてメンバー間の話し合いによるアドバイザー会議としての総意を導き出すなどの評価方法に見直す必要があると私は思いますが、御所見をお伺いさせていただきます。

知事政策局長 ただいまの御質問にお答えをいたします。
 アドバイザーの方々は、事前に個々の事業や施策につきまして調査を行いまして、内容を十分に把握した上で、アドバイザー会議に臨んでいただいておりますので、基本的には、事業等の効果や必要性などについて、適切に評価をしていただいているというふうには考えております。
 しかし、今、議員の御指摘もございました。これを踏まえまして、アドバイザーの皆様が、より深く事業を理解できるように、事前の調査の質を高めてまいりたいと考えております。
 また、公開の場で行いますアドバイザー会議におきましては、県民の皆様にわかりやすくするために、「廃止」「要改善」「現行どおり」という三つの区分で評価をいたすこととしておりますけれども、この行政評価アドバイザーの制度は、県が行っております事業評価に当たりまして、外部の視点から客観的に改善方策などをアドバイスしていただくということを主眼にしておりますので、会の総意を導き出すという方法をとっておりません。そのように御理解をいただきたいと思います。
 以上でございます。

(3) 行政評価結果の翌年度予算への反映に関する見直しについて
山下
 次に、行政評価結果の翌年度予算への反映に関する見直しについてであります。
 アドバイザー会議を実施するに当たっては、事業に関する分野の専門家はもとより、居住地域や年齢等を考慮して県民の代表者を招き、事業を廃止・変更した場合のメリット・デメリットなどを十分に説明した上で、じっくりと時間をかけて議論すべきだと考えます。
 すなわち、三十分程度の聞き取りで、専門家でない三名のアドバイザー、先ほどちょっと、事前にやっているというふうなことですけれども、事実上は専門家ではないわけですね。いわゆる福祉だったら、福祉の専門家ではないわけですから。アドバイザーが結論をばらばらに出すというようなやり方でなくて、多くの県民による腰を据えた骨太の議論が私は必要だと思っています。
 そして、これらの方々からいただいた貴重な御意見を集約した結果、事業の廃止や大きな変更を行う場合には、地方自治法第九十六条の規定により、予算を定めるという権限を与えられている我々県議会の意見も十分に聞いていただいた上で、事業の改廃を判断していくのが、私は筋だと思います。
 こうしたことを踏まえ、今回、外部評価結果に基づき予算計上しなかった廃止六事業について、外部評価結果と予算計上の考え方を伺うとともに、今後、この外部評価の結果に基づき、事業の廃止などを行う場合には、県議会の意見を聴取するなどの見直しを行うべきだと私は考えますが、御所見をお伺いさせていただきます。

知事政策局長 ただいまの御質問にお答えをいたします。
 御指摘がありました廃止の六事業につきましては、昨年度実施をいたしました外部評価の結果を参考に見直しを行いました結果、既に県の役割を十分に果たしている、あるいは、社会経済情勢が変化する中で、効果が薄れたと、これらの理由によりまして、予算計上を見送らせていただいたものでございます。
 また、外部評価の結果に基づきまして、事業の廃止などを行う場合には、議会の意見を聴取すべきだという議員の御意見でございますが、県が行いますそれぞれの事業につきましては、議会での予算審議の中で御議論をいただけていると考えております。
 行政評価につきましては、常に見直しを行っているところではございますけれども、今後とも、さまざまな視点から制度の見直しを行いまして、より効果的な制度にしてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

山下 資料もそちらのほうに渡っておりますし、もう一度、具体的にちょっと詳しくさせていただきますと、去年の二十二年度というのは、一次評価を自分のところの事業でやって、そしてアドバイザーに意見をもらって、そして知事政策室で二次評価をして、一気に予算編成に持っていったという格好ですね。
 ことしは、要するに自分のところで評価をしたら、それから外部評価していただいて、もう一遍、自分のところに戻して、そして知事政策室で調整して、最後、予算に持っていくと、こういう格好でございますね。
 私は、ぜひともここに、ちょうど時期的にも県議会の決算委員会があるわけですから、ここに私は、いわゆる報告をすべきだと思うんです。というのは、なぜかといえば、アドバイザーが評価するのは、去年の、いわゆる当年度ではなくて、昨年度の事業の予算の実施状況を見ながら、やるわけですね。そして、それを参考にしながら、今年度はどうだったのかと、こういう話です。決算委員会だって、全く同じですね。決算委員会も、翌年度の決算がどうだったのかということをやるわけですから。私はここの部分にぜひとも、廃止事業があったりするものをここで、私はぜひとも報告すべきではないかなと思います。
 特にことしの外部アドバイザーの事業内容には、五百万円以上の県単事業をやるといっているんです。五百万円以上の県単事業となりますと、重度心身障害者の医療制度の助成事業や、富士の国やまなし観光振興施設整備補助金などが、要するに含まれてくるわけです。そういうものをアドバイザーが、三人がまた違う意見を出す。
 また、この三人というのも、よくわからないですね。今言うように、専門家が欲しいだったら、専門家をつれてくればいいではないですか。なぜわざわざ三人に限定するんですか。
 その辺が私は大いに、ぜひとも今後のアドバイザー会議を開催するに当たって、知事、ぜひとも御検討をいただければと思います。
 答弁は結構でございますので、次の質問に移らせていただきます。

 2. 東日本大震災の本県への影響と今後本県がとるべき施策について
(1) 東日本大震災支援対策室のあり方について
山下
 東日本大震災の本県への影響と今後の本県がとるべき施策についてであります。
 まず最初に、東日本大震災支援対策室のあり方についてであります。
 県では、三月二十四日に知事政策局内に、一時避難所の運営や被災者向けの住宅情報の提供等を主な業務とする東日本大震災支援対策室を設置され、発災直後の被災者支援にいち早く取り組んできたことは高く評価いたします。
 しかし、県内に避難されてきた被災者も、ピーク時の三月三十一日の九百六十九人に比べ、六月一日には約二〇%減の八百七名となり、四月二十日には一時避難所も閉鎖されました。
 また、県内の公営住宅の受入状況も、本年度当初は六十九戸二百七十四人でしたが、六月一日には七十戸二百五十五人と減少傾向にあり、今後も大幅な増加は見込めないと考えられます。
 こうした中、群馬県高崎市では、東日本大震災の発生以降、市内の商工業者や農業者等が経営や事業に影響を受けている状況にあることを踏まえ、これらの方々への対策を一元的、専門的に管理し、迅速で的確な支援を行うため、東日本大震災影響対策室を六月一日に新設されました。
 本県でも、今回の原発事故で、多くの観光業者や農家の方々が売上の減少等の影響を受けており、県庁挙げて手厚い支援策が必要と考えます。
 このため、現在の東日本大震災支援対策室の業務を見直し、本県に避難されている被災者に加え、県内の事業者等への支援策を総合的に検討する組織に改編するなど、支援の範囲を県内産業の復興等にまで広げるべきと私は考えますが、知事の御所見を伺います。

知事政策局長 ただいまの御質問にお答えをさせていただきます。
 東日本大震災の救援、それから支援活動を迅速に行いますとともに、震災後の県民生活や、それから県内の経済産業活動への影響を最小限にとどめることを主たる目的といたしまして、発災直後の三月十五日、山梨県対策本部を設置いたしまして、全庁挙げて震災対策に取り組むこととしてまいりました。
 東日本大震災支援対策室は、この県対策本部の事務局といたしまして、三月二十四日に、議員御指摘のとおり、設置されたものでございます。被災地、それから被災者の方々への支援だけではなくて、県民の皆様の生活を守り、経済産業活動を維持するための対策など、震災対策全般についての企画調整機能を果たさせていただいているものでございます。
 以上でございます。

山下 内容はよくわかりました。
 四名の職員がいるわけです。もう、業務はどんどん減ってきています。ほかのことをやったほうがよろしいのではないかと私は思います。

 (2) 本県観光業への影響と今後の対策について
山下
 次に、本県観光業への影響と今後の対策についてであります。
 今回の震災とその後の原子力発電所の事故により、これまで我が国の観光を牽引してきた外国人観光客が激減しています。
 日本政府観光局(JNTO)が五月十九日に発表した訪日外客数(推計値)によれば、本年四月は、過去五十年間で最大の落ち込み率だった三月をさらに大きく上回り、前年同月比六二・五%減の二十九万六千人まで落ち込んでいるとのことであります。
 地域的に見ても、香港の八七・六%減を初め、訪日外客の上位三カ国である韓国、中国、台湾といったアジアだけにとどまらず、原発大国であるフランスやアメリカ、イギリスなど、世界的な規模で大幅な減少となっています。
 本県では、去る五月十七日に、ことしのゴールデンウイークにおける主な観光施設の利用状況を発表しましたが、この中でも、団体ツアー客・外国人観光客の大幅減少や、物販関連の施設で伸び悩む状況が見られ、今後の県内観光については見通しが不透明な状況だということであります。
 こうした状況を踏まえ、県では、今回の大震災や原子力発電所事故が、今後、本県の観光業にどのような影響を与えると考えているのか。また、それらに対して、どのような対策をとろうとしているのか、お伺いをさせていただきます。

観光部長 ただいまの御質問にお答えします。
 震災や原発事故の影響によりまして、放射能漏れや電力供給の不足、国内経済の先行きに対する不安などから、特に団体旅行や外国人観光旅行につきましては、今後も厳しい状況が続くことが危惧されるところであります。
 このため、国内の団体旅行対策として、大手旅行会社へのトップセールスや観光キャラバンに加えまして、修学旅行を所管する教育委員会への要請などの取り組みを今後とも粘り強く継続していきます。
 また、インバウンド観光対策としまして、先日、やまなし観光推進機構が中国におきまして誘客活動を展開したところでありますが、七月末からはシンガポールやタイ、香港、台湾におきまして、トップセールスを実施することとし、秋には中国へキャラバン隊を派遣して、山梨の魅力と安全性をアピールしまして、外国人観光客の誘客を促進してまいります。
 以上であります。

山下 また、委員会でゆっくりやらせていただきたいと思いますけれども、ただ一つ言えることは、今、観光業者の中にも、インバウンドの話をすれば、中国あたりは十月、遅くとも春節祭ぐらいには何とかなるのではないかなんていう、そんなことを言われている方もいらっしゃるようですけどね。ただ、保証は何もないわけです。
 だから大いに観光部長、市町村の司令塔になっていただいて、県の観光部、山梨県、部をつくっているところは少ないようでございますから、大いにその司令塔になっていただきたいと思います。

(3) 本県果実の台湾輸出への影響と今後の対策について
山下
 次に、本県果実の台湾輸出への影響と今後の対策についてであります。
 本県から輸出される農作物についても、今回の原発事故による風評被害の影響が出始めています。
 例えば、本県果樹の主な輸出先である台湾では、全ロットが検査対象となっており、また、EUからは、放射能基準適合証明書等の県が発行する証明書の添付を求められています。
 こうした措置により、輸出相手国内において、風評被害による消費低迷の影響が出ることが懸念されています。
 こうした状況を踏まえ、県では、今回の事故が、県産果実の主要輸出先である台湾への輸出にどのような影響を与えると考えているのか。また、どのような対策を今後とっていくのか、お尋ねいたします。

横内知事 ただいま、本県の果実の台湾輸出への影響、そして今後の対策についての御質問がございました。
 本県産の果実の輸出量の八割は台湾が占めておりまして、非常に大きな重要な市場でございます。現在までのところ、台湾への桃の輸出というのは前年の五〇%程度、半分程度と非常に低迷しておりまして、台湾輸出への影響は非常に大きなものがあると思っております。
 そこで、どうするかということでありますけれども、いよいよこれから、露地栽培された桃が本格的に出荷されてまいるという時期でございますので、一つには、県とJAと構成する輸出促進協議会が中心になって、急遽、台湾に行きまして、台湾の行政機関とか、あるいは現地の輸入業者、小売店等に対しまして、輸出促進に向けた要請活動を行うということになりました。JAの廣瀬会長さん初め、おいでになるわけであります。私はちょうどこの日、タイでセールスをやっているものですから、行けませんものですから、担当の部長が行くことになっております。
 また二点目といたしまして、山梨県産の果実の販売に意欲的な小売店というのが、台北その他幾つかありますので、そういった小売店を対象にして、やまなしブランド定着のためのフルーツショップを開設したり、あるいは現地バイヤーへのプロモーション活動などを行っていくことにしております。
 それから、これは日本国内でありますが、来月、国内のトップセールスということで、東京と大阪のそれぞれ市場に参りますけれども、その際に、台湾などに果物を輸出している輸出業者さんたちに集まってもらいまして、今後の対策をどうしたらいいかということをお互いに協議する、意見交換するということになっております。そんなことをやって、県としても、台湾への輸出の回復に向けて、必要な輸出促進策をJAなどと一緒にとっていきたいと考えております。

山下 わかりました。また委員会でゆっくりやらせていただきたいと思います。

(4) グリーンニューディール計画について
山下
 次に、グリーンニューディール計画についてであります。
 今般の原子力発電所の事故による電力供給量の不足が大きな問題となる中、国においては、エネルギー計画を抜本的に見直すこととし、二〇二〇年を目途に、一千万戸の屋根に太陽光発電のパネルを設置することや、バイオマス等の本格的導入を内容とするサンライズ計画を過日発表し、従来の原子力発電に依存する供給体制から、太陽光などの再生可能エネルギーも基幹エネルギーに位置づけることとしたところであります。
 五月に開催された神奈川県議会では、黒岩知事が所信表明で、太陽光発電の普及によるエネルギー革命として、県民総力戦による「太陽の神奈川」の実現を呼びかけられましたが、日照時間日本一を誇る本県は太陽光発電に適しており、これまで以上に太陽光発電への取り組みを強化する必要があると私は考えます。
 今後、必要な電力供給量を確保するため、クリーンエネルギーの活用が国策として推進されようとしていますが、これを受け、県は、やまなしグリーンニューディール計画をどのように展開していくお考えなのか、御所見をお伺いします。

横内知事 グリーンニューディール計画についての御質問でございますけれども、御指摘がありましたように、原発事故の影響によりまして、クリーンエネルギーに対する県民、企業の関心は大変に高まっているという状況でございます。
 御審議をいただいている二十三年度補正予算におきまして、県としては、従来からやっております個人住宅や民間事業所が太陽光発電設備を設置する場合の助成措置の予算枠を拡大しているところであります。
 また、お話がありましたように、国では再生可能エネルギー特別措置法案という電力の全量買い取り制度に関する法案の審議が進められているところでありまして、エネルギーに関する抜本的な施策の展開が行われつつあるということでございます。
 本県としても、太陽光や小水力発電など、これまでいろいろな取り組みをしてきたところでございますけれども、これに加えまして、今、太陽光、いわゆるメガソーラー発電所につきましても、民間企業が非常に関心を持ってきておりますので、そういった民間活力を導入した新たなメガソーラー発電所の誘致といったことについても検討するとともに、燃料電池や、またあわせて蓄電池の技術開発が必要でございますので、そういうものを産学官一体となって取り組んでいくなど、本県の特色を生かしたクリーンエネルギーの導入を進めまして、やまなしグリーンニューディール計画の一層の推進を図っていきたいと考えております。

山下 大いに取り組んでいただきたいんですけれども、知事、一点だけ。
 結局、やまなしグリーンニューディール計画というのは、被災の前、三・一一の前につくったものなんです。内容をよく読んでみても、指針計画には別に数値目標もないんです。ですから、私はそういうものも、計画をつくれば何でもいいというものではないですけれども。そこの部分をもう一度、ぜひとも発展させていくにも、そこの部分を大いに見直していただいて、その計画のもとに、小水力はどういうふうにするんだ。太陽光はどれくらいやるんだというものを示していただければ、よりわかりやすいし、我々も予算をつくるときに、よりそれが参考になるのではないかと思いますし、メガソーラーの部分に関しては大いに努力をしていただきたいと思います。
 では、次に行かしていただきます。

 (5) 知事が先頭に立った節電対策について
山下
 知事が先頭に立った節電対策についてでございます。
 我が国の電力は、その三分の一を原子力が担ってきましたが、今回の事故により、各地の原発が運転停止となり、電力需要がピークを迎える夏場に向け、徹底した節電対策が求められています。
 既に、産業界からは輪番制など、夏季の休業・休暇の分散や長期化の具体策が発表されており、行政の分野でも、節電へのさまざまな取り組みが始まっています。
 本県でも、テレビCMや新聞広告で、やまなし節電県民運動キャンペーンを展開されるとのことですが、こうした普及・啓発の前に、私は、まず知事が県民に対して、みんなでこの国難を乗り越えようとの強いメッセージを発し、県民運動のお願いをし、その上で、踏み込んだ節電対策を実施すべきだと私は考えます。よくテレビでありますね、山梨県からのお知らせですとか。やっぱりああいうのを、知事がみずから出ていって、そして県民に強いメッセージを与えるというのが、私はいいのではないかなと思いますけれども、その辺の御所見をお伺いします。

横内知事 ただいま、私が先頭に立って、節電対策を進めていくべきだという御指摘でありました。まことにごもっともなことだと思っております。
 節電対策につきましては、現在、広く県民の皆様に消費電力の一五%削減をお願いするやまなし節電県民運動を実施しておりまして、いろいろな企業への協力要請はもちろん、広報紙の活用、チラシの配布、その他もろもろの広報手段をとって、PRをしているところであります。
 また、御案内のように、県庁舎、そしてその出先機関につきましては、一五%を超える二〇%の削減目標を掲げまして、県職員が率先して、節電対策に取り組んでいるというところであります。
 しかし、電力需要のピークになる夏には、電力消費の三割を占める家庭の御協力が不可欠でございます。ということで、七月からはいろいろなテレビ、ラジオのコマーシャル、新聞広告などで集中的にキャンペーンを展開いたしますけれども、私自身も広報番組などで御協力をお願いして、県民の皆さんと一丸となって、節電に取り組んでいきたいと思っております。

山下 ぜひとも、知事さんの強いメッセージがきっと節電につながっていくと私は思いますので、よろしくお願いしたいと思います。

 (6) 道路の節電対策について
山下
 次に、道路の節電対策についてであります。
 夜間等において安全性が確保できる節電対策の改善についてであります。
 本県でも、節電対策の一環として、道路照明の消灯が実施されていますが、民間事業者の看板等の消灯と相まって、道路上が真っ暗になり、交通安全上のみならず、防犯上も非常に問題であると思います。
 特に、各地の橋梁の上は、照明が落とされて真っ暗な状況であり、ひとりで歩くのが怖いという声も多く聞きます。
 こうしたことから、例えば、道路照明をすべて消灯するのではなく、一定の間隔で消灯するなど、防犯面を考慮した節電対策へと早急に改善すべきではないでしょうか。
 また、今後、整備、改修を行う都市計画道路や県道については、太陽光発電式の白色LEDを整備するなど、県民が夜間でも安心して通行できる環境を確保する一方で、節電もできるような基盤整備をすべきと考えますが、御所見をお伺いさせていただきたい。

県土整備部長 ただいまの御質問にお答えいたします。
 国の節電対策に呼応しまして、県管理道路においても、交通の安全に配慮しながら、証明施設の約四割の消灯を実施しております。
 消灯に当たりましては、通行の安全確保、節電効果を考慮し、トンネル・橋梁部は約六割消灯し、歩行者が多い一般の道路部につきましては、約一割の消灯にとどめております。
 なお、照明の構造上、可能な箇所については片側点灯、間隔を置いての点灯など、全消灯とならないよう配慮しているところでありますけれども、電力需要の改善状況を見ながら、さらなる安全確保を目指し、消灯箇所の見直しなど、適切に対応するよう考えております。
 また、道路施設整備に当たりましては、LED照明や太陽光発電を導入するなど、節電対策や地球温暖化防止対策に積極的に取り組んでまいる所存でございます。

山下 節電対策からずっと聞いてきたわけですね。一言、ぜひとも私の思いを言わせていただければ、片方では、やっぱり当然、エネルギーをつくっていかなきゃいけない。片方では、節電をしていかなきゃ……。両輪で回っていかなきゃ、これ、ことしだけではないんですね。もう一生、これからずっとやっていく可能性だってあるんです。
 だから、ことしの夏が困るからなんて、そんなけちなこと言わないでください。本当にもっと真剣に考えて、これから節電をどう考えていくのか。エネルギーをつくっていくことはどういうことなのか。これは国だけではなくて、県が真剣に考えていかなかったら、自分たちのことでございますから。ぜひとも、知事、また部局の部長さん方、大いに御検討していただければと思います。

3. 小中学校における特別支援教育の推進について
(1) 特別支援学級に求められる専門性について
山下
 では、最後の質問に移らせていただきます。
 小中学校における特別支援教育の推進についてであります。
 初めに、特別支援学級に求められる専門性についてであります。
 すべての国民が障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重しながら共生することができる社会の実現が求められています。
 時間がないので、済みません、ちょっとはしょらせていただきます。
 そこで、特別支援学級における教育には、障害のない子供たちに対する教育にはない専門性が求められていると私は思いますが、当局のお考えをお聞かせください。
教育長 ただいまの御質問にお答えいたします。
 小中学校の特別支援学級は、知的障害、自閉症及び情緒障害、肢体不自由などの障害種別に応じて設置しております。
 このため、特別支援学級における教育では、児童生徒一人一人の障害の程度に合わせて学習内容を編成し、障害に対する理解と専門的な知識をもとに、きめ細やかな指導をすることが求められております。
 以上でございます。

(2) 特別支援学校の教員を小・中学校に招聘することについて
山下
 時間がないので、最後の質問はちょっとはしょって言います。
 もう通告がしてありますので、内容わかってらっしゃるかと思いますけれども、いわゆる特別支援学級の教員を小中学校のほうに派遣することはできないだろうか。
 ちなみに、昔、中学校の先生が高校に行くことは私も知っています。そういうことが実際できている。だけれど、高校の先生が中学校に来るということは、過去ない。これは何か弊害があるんでしょうか。
 まあとにかく、そういうことをぜひとも提案させていただきたいと思いますけれども、御所見をお伺いさせていただきます。

教育長 ただいまの御質問にお答えいたします。
 確かに高等学校の教員が中学校等へ赴くことはございませんが、特別支援教育に関してでは、現在、県教育委員会では、やまなし特別支援教育推進プランの策定を進めております。この素案では、教員の専門性の向上を図るため、小中学校、高等学校との特別支援学校の教員の人事交流を進めるとともに、専門性や指導の継続性を考慮した人事配置に取り組むこととしております。
 今後は、早期にプランを策定しまして、特別支援学校の教員の専門性がより一層生かせるよう、交流等の検討を進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

山下 では、以上で質問を終わります。


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